少しずつですがサイトに津山事件に関するコンテンツを追加しています。
今のところはサイトからリンクしていない状態ですが、もしかすると検索ワードによってはヒットしたよという人もいるかもしれません。
このような感じです。
余りミーハーにしたり、煽り立てるような事はしたくないので、信頼できる資料や地元で聴いたお話しを中心に組み立てていこうと思います。
ところで資料の一つとして津山事件報告書という、当時の刑事局がまとめた資料を参考にしていますが気になった事があります。
これは実際に現地に行った事がある人は同様に感じたのではないかと思うのですが、被害者を中心とした津山事件に関わる人の名前が違うんですね。
例えば都井睦雄の育ての親ともいえる祖母の名前。現代の津山事件を扱う記事などで見られる記載では「いね」という名前がよく知られています。
しかし報告書の中にある名前は「いろ」。
これは現地に行った事があれば気付いた人もいると思うんですよね。
貝尾にある墓の名前とも、一般に出回っている名前は一致しません。
そう。
実は津山事件の被害者はネットメディアなどで取り上げられる際に実名ではなく、仮名で取り扱われているのです。
実際に現場に行った事があるかどうかが、これに気付いたかどうかで分かりますね。
実名なのは都井睦雄だけです。現代では被害者でも伏せる場合を除くと実名報道が行われるというのに、戦前の事件でわざわざ仮名を用いるのは何故でしょう。
もしかすると記事の中には書いた本人でさえ仮名と気付いていないケースも含まれているのかもしれません。
これはどこに端を発するのでしょう?
戦前の事なので戸籍の管理が緩くて、実際に名乗っていた名前と登録されていた名前が異なったのでしょうか。
新聞などのメディアが報じた名前にも多少のブレが見えます。事件報告書の中でも間違えていると思われる名前も見られました。
なので飽くまでも仮説ですが、事件の最初の報道の頃から名前にブレがあって、一般人に犠牲者の実名を知る事が出来なかったのではないでしょうか。
後に津山事件の研究書のような本が出始めます。その中で実名っぽい仮名を用いた本が登場します。
ネットが普及し始めて過去に起きた事件が取り上げられる際に、その本がネタ元となる事が多く、やがてその本が用いた仮名が、本名であるかのように広まっていった…。
そのような流れではないでしょうか。そうでなければ個人のブログからネットメディアまで揃いも揃って同じ仮名を用いるのは、不気味ですらあります。
まぁ仮に気付いたとしても、別に実名報道にこだわる必要はありません。そもそも加害者ならともかく被害者ですし。
という事で、今回は津山事件を調べていて気になった名前について解説しました。