岡山・玉野市出資 1億円戻らぬ見込み 三セク調停成立、清算の場合(https://news.yahoo.co.jp/articles/e8e27015c4a0a651f90fca30e5768e7389ee2da7)
玉野市は市議会一般質問において、市が一億円を出資するメルカの運営会社について答えた。
玉野街づくり会社が申し立てた特定調停が成立して会社が清算された場合、市の出資金1億円が戻らない見込みだと明らかにした。
これは何事?
先日にもニュースになっていましたが、玉野市のショッピングモール・メルカの運営会社で市が出資する「玉野街づくり会社」が県から受けた融資の返済が出来ずに最終期限を迎える事に関連するニュースです。
玉野街づくり会社は会社を清算、メルカを共同運営する宇野港土地に事業譲渡するなどして工面する2億2千万円を県の返済に充てる代わりに、残りの7億4400万円を免除してもらう事を提案しています。
関連リンク:玉野街づくり会社が県に中小企業高度化資金7億円余を返済免除申請
玉野が失った一億円
当たり前といえば当たり前なのですが、玉野市が出資する一億円はこれで消滅します。
7億円からの負債が残った状態で会社を精算しようという話なので、出資者に戻ってくるのは無理ですよね。
玉野街づくり会社は地元商店主が集まって作った会社です。ユニクロの柳井さんの著書で、ユニクロが何度か役員を一新している事について、会社のそれぞれのフェーズにおける能力を理由に挙げています。ローカルチェーンで運営する時点では優秀な経営者が、全国チェーンを展開する規模の会社でも優秀な経営者とは限りません。それは能力の優劣ではなく、得意分野の違いです。
今回の件も同様で、商店主が主体となってショッピングモールを運営するというのが適切だったのか。そしてそれを是として出資した市も一億円を失った被害者という立場ばかりではないはずです。
失われるものはもう戻りませんが、今後も玉野市が市として続いていくのであれば、教訓とすべきではないでしょうか。