先日、ローカルサイトを作りたいという相談を受けて私なりに考えて回答をしました。
これから同様の事を考えている方の参考になればと思い、やり取りの内容をまとめて掲載します。
ローカルサイトの限界
ブログだけを読んで頂いているという方もおられると思いますが、私はWEBサイト「岡山の街角から」の運営がメインという立場にあります。
岡山県内の地名の由来や歴史スポットなどを紹介しているサイトで、いわゆるローカルサイトです。
相談をしてこられた方は地元を紹介することで小遣い稼ぎを…という事を考えられています。最近流行りの副業ですね。
まず掲げておきたいのはローカルサイトは儲かりません。
ローカルサイトには限界があります。
単純にローカルサイトで対象に出来る客層が少ないです。例えば私のサイトでいえば岡山県を対象エリアとしているので、主な客層は約185万人の岡山県民の中で郷土史などに興味がある人ということになります。京都や東京のように他県からの需要が大きな観光都市もありますが、地方都市だと限られた人口の中で、更にネットで地元の情報を調べる人という小さな需要しか残されていません。
例えば私の出身地である玉野市を対象にしたサイトを作るとします。
玉野市の人口が約5.6万人、そして玉野市を生活圏とする直島町が約3千人。5.9万人が主な客層になります。
これだけの数字を相手にサイトを運営して、お小遣いを稼ぐのは容易では有りません。
そして同時にネタも続きません。私が玉野ではなく岡山県全体を対象としたのも、玉野で地名や歴史のサイトを作ると数年でネタ切れになると感じた為です。地域を絞れば管理はしやすくなりますが、最終的には新しく出来たお店を紹介するだけとか、コンテンツの提供に詰まるようになってしまいます。
ローカルサイトで稼ぐには?
ローカル情報を掲載する性質上でアフィリエイトによる収入は余り大きくはなりません。そこで主な収入源はGoogle Adsenseのような広告からの収入になります。
一般的にネット広告のクリック率は1%程度、そこからの収入はワンクリックで10円前後。前述の通りサイト閲覧者の総数が上げづらいローカルサイトではこれでは本当に小銭稼ぎに留まってしまいます。
なので収入を上げるためにはサイトを幾らか育てた時点で、紹介に対する費用を貰うようなやり方が良いでしょう。
有料での掲載ですね。
ただしお金を貰って掲載するので自ずと内容は提灯記事になっていきます。そうして自由を失ったサイトをどう維持していくのかは腕の見せ所です。
このようにローカルサイトでは本気で稼ぐ仕組みを作るように取り組まないと、小遣い稼ぎは難しいものです。
もちろん本気で取り組むのが楽しい、苦にならないというならアリです。
ちなみに私のサイトではこの方法は取っていません。お金を貰ったら紹介しないといけないというのは、私の志す方向性とは異なります。
感想
ということで余り良いお返事は出来ませんでした。
自分自身がいるカテゴリーなので、余り楽ではないというのは思っています。
ネットの業界…というよりGoogleの指針としても選択と集中は命題になっています。
しかし絞れば絞るほどローカルサイトの運営は難しくなっていきます。一部の観光に強い都市や県庁所在地などのように外からの流入が多い都市を除いては、どこまで広げられるかを考えたほうが安定的な運営に繋がりそうです。
私もサイト立ち上げ時は随分と悩んだものです。出身地であり詳しい自信のある玉野市に限ればかなり深いサイトを作れる。しかし玉野市内の地名とスポットだけでは数年でネタ切れになってしまいそうです。
次に考えたのが単体でも行けそうな岡山市、倉敷市ですが、この二市は当時の私には縁が薄かったので、それなら県内にしよう、県全体ならいくらでも更新が続けられる!となりました。
今回は元々の質問がお金に関する話題だったので収入メインで書きましたが、実際はサイトをアクティブに保っておく為の更新頻度というのも非常に重要になってきます。これから始めようと思ってい人は範囲も含めて、沢山悩んできてくださいね。