ずっと存在は知っていたものの、行ったことがない場所。
玉野市八浜町の硯井の井戸に行ってきました。

この井戸に由来する硯井八幡宮は行ったことがありますが、井戸と神社は別々の場所にあるので未訪問のままでした。距離的にはたいして離れていません。
場所は岡山県道405号の脇、一段下がった場所にあります。車で走っていても全く気付かないような場所に降りていける未舗装の道があり、下の画像のような風景が広がります。

前述の通り県道から一段下がった場所であると同時に周囲を木々に囲まれていて、周囲からはほとんど見えない状態になっています。
ちょっと薄暗いです。

道の先に見える青いものが井戸です。

硯井の井戸

青いのは保護シートです。
井戸はこのようにしておかないと枯葉や虫の死骸などで荒れた状態になってしまいます。
見た目には味気ないですが、しっかり管理されているということで良しとしましょう。玉野市の公式サイトでもこの状態で紹介されていたので、このシートを勝手に剥ぐのはNGのようです。

中はこのような感じです。豊かな水を湛えています。
古いいわれのある井戸の中には、既に枯れてしまっていたり、歴史上のどこかのタイミングで埋められてしまっているものも少なくありません。

しかしここはいわれ通りに今も井戸として機能しているようです。
ただし水を飲むことはできないようですね。

いわれとしては大宰府に左遷されている途中の菅原道真公に由来します。
当時はこの辺りは海で、道真公が訪れた際は引き潮で砂浜になっていました。その中に清水が沸く場所を見つけました。その水を飲んでみると塩分の全くない真水でした。そしてその水を硯にとって和歌を詠んだ事が硯井の井戸と呼ばれる由来です。

井戸として整備されたり、硯井天満宮が創建されたのはこの出来後の後、菅原道真公が天神様として崇められるようになってからの事です。

「海ならず たたえる水の底までも 清き心を月ぞ照らさん」
これが硯井で詠まれたと伝えられる和歌です。




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