先日のニュースで真庭市が来る姫新線の存続議論に備えて、JR西日本の株式を取得する意向を示している事が報じられました。
今回はその続報で、実際に予算計上にまで進んだようです。
岡山県真庭市、JR西日本株取得へ1億円 24年度予算案
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC144PG0U4A210C2000000/
前回の報道では億単位を目指すとしていましたが、今回の予算はきっちり一億円です。
ではこれでどれだけの株が保有できるのか?という事を考えてみましょう。
現在のJR西日本の株価は約6,180円前後で推移しています。(2024年2月時点)
コロナ禍直前には9千円台にもなっていましたが、人が集まる場所を回避するようになった世相の影響で一時は5千円台にまで落ち込んでいました。
現在は緩やかに回復を続けている段階です。なので株としてはいい時機と言ってもいいかもしれません。
一億円で購入できるのは約1万5千株くらいです。
総発行株式が約2億4千4百万なので、これで物を言う株主になるというのは難しいでしょう。巨大企業を前に一億円は決して満足な額とは言えません。
他の株主と共に共同で動くという手段も考えられますが、配当を目当てで株を保有している人が大半であろう中で、JR西日本にとってマイナス要因となる赤字路線の維持に協力者が出るとは考えづらいです。
現在の存続議論の中で口しか出していない自治体がある事を考えれば、JR西日本側としても本気度は伝わりそうですが…。
言葉は悪いですが、一億円では「ポーズ」にしかなっていないような気がします。
もちろんそのポーズさえなく戦おうとするよりはいいですし、個人的にはこういう心意気は好きです。
それと先にも少し触れましたが、JR西日本は伝染病の影響さえ受けなければ8~9千円/株くらいのポテンシャルがあります。株価が戻りきっていない現状で購入しておいて、どのような形かで議論が終結(ひと段落?)を迎えた時点で手放すタイミングを見計らっていけば、相当額の利益を得る事も可能でしょう。
個人的には投資的な意味も含めると、良い判断ではないかなと思ったりしました。