運行管理者などの基礎講習・動画方式とは?

運送業に携っていて運行管理者の基礎講習を受けた経験がある人は少なくないと思います。
私も受講したことがありますが、3日間の眠気との戦いのアレです(笑)

実は新型コロナウイルスが流行り始めてから、この基礎講習に「動画方式」が採用されていそうです。
知り合いがそれを受講してきたので、やり方について聞いてきました。ちなみに私も知り合いも受けたのはNASVAの講習です。

簡単に言えば講師が前に立って参考書を読んでいたのを、全て動画に置き換えた物です。
会場にいる職員の方は始まりと終わりでDVDのスイッチを押すだけです。参加者は部屋の正面に設置されたプロジェクターに動画の指示に従ってページを捲っていきます。

講習では下記のような日程表が配られます。

面白いのは途中にある「休憩」もDVDに組み込まれていることです。日程表ではぶっ続けで講習が続くように見えますが、50分ごとに10分の休憩が入ります。
その時は映像の中の講師が「これから◯◯分の休憩に入ります」と告げて、動画内で休憩時間のカウントダウンが始まるのだそうです。

そして時間が来ると再び講師が喋り始めます。
職員の方が携わるのは最初のオリエンテーション、そしてテスト問題である修了試問、最後の修了式のみ。
一応その日の終わりにも挨拶だけはしているようですが、後は近くに張っているものの基本的には自分たちの仕事をこなしているようです。
これなら職員の方も楽が出来ますね。

やってみてどうだった?

動画方式での講習について感想も聞いてみました。
私は有人での講習を受けたことがあるので、比較対象としてその情報を伝えています。

メリット
・講師のクオリティが安定している
これは動画ならではという感じがします。
もちろん職員の方が実際に行う基礎講習でも話したり教えたりするのが上手な人が出てきて行っていると思いますが、動画なので出てくる講師は全員が滑舌がよく、非常に聞き取りやすかったそうです。

DVDなので時間もほぼ予定通りに終了します。

・気楽
目線の先にあるのはスクリーンで、そこに映像が流れているだけ。
なので講師の人の視線に気を使ったりということはなく、リラックスして受講できたそうです。
基礎講習の3日間は結構しんどいので、視線を気にしなくて良いのは羨ましいですね。

デメリット
・受講態度は余り良くない
受講時に前方にあるのはスクリーンだけで、人はいません。
なのでコソコソと飲食したり、眠ったりと講習態度は良くなかったそうです。

ウトウトするような人は有人の講習でも普通にみられましたが、何かを食べるのはいなかったですね(笑)
そもそも退場となると講習自体が無効になってしまうので、私が受けた際は多少の緊張感がありました。

・ページめくりが大変
基礎講習では参考書と法令集を行き来しながら運行についての様々なルールを学んでいきます。
どちらも分厚いので意外と大変なのですが、相手はDVDなのでページめくりの途中の人がいても容赦なく解説が始まります。実際に講師がいれば音が落ち着くまで待ってくれますね。

ただし動画中に現在解説しているページが表示されるので、どこを読んでいるのか分からなくなるような事はないそうです。

・質問しづらい
前述の通り職員の方は一日の始まりと終りのタイミング以外は姿を見せません。
なので内容で分からないことがあった場合は事務所の方に聞きに行く事になります。
確かにちょっとハードルが高くなりますね。

感想

感想と言っても、私は動画方式では受講していないのでなんともですが(笑)

楽そう羨ましい部分もありますが、私は有人の講習の方が良いかなと思いました。
その場の空気感がだらけてしまうというのは、ちょっといただけません。講習の間は態度が悪い人は注意を受けたり退室を命じられたりもする事がありますが、動画方式では職員(=講師)が前にいるわけではないので、そこまで管理が行き届かないのが実情のようです。

と言っても基礎講習は一度受ければずっと有効なので、再び受ける機会は無いのですが。

ところで基礎講習で気になるのが「修了試問」ではないでしょうか。
これは簡単に言えばテストです。穴埋め問題や文章が誤っているか正しいかを当てるような問題が出題されます。
昔は点数が低いと補講があったのですが、現在は受けるだけで良いそうです。講習で使っているテキストを見ながらの回答で良いので、そもそも点数がそんなに低くなること自体ありません。
なので基礎講習は実質的に受けるだけでOKという事です。




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