前から通るたびに気になっていた久米南町の「忠春神社」の看板があります。
国道沿いにそこそこ大きな看板なので、見た事があるという人も多いでしょう。
道が山の中に進んでいくので、回り道になってしまう…という事で、通り過ぎるばかりになっていました。しかし美作道路が整備され、久米南経由で県北部に向かう事が減ったので忘れる前に寄ろう!と一念発起してきました。
こちらが忠春神社です。
着いてから気付いたのですが、忠春は赤木忠春を指しているのですね。
黒住教の黒住宗忠の高弟の一人で、その没後の布教活動を精力的に行った事が知られています。
出身地が津山なので近い久米南町でその名を冠した神社があるのは納得です。
本殿も非常に立派な作りです。
細い山道を登った先にあり、人家も少ない場所ですが非常に良く手入れされています。
信者さんで管理しているのでしょう。手前にある石碑は忠春が詠んだ和歌です。
久米南町の公式サイトでは郷土の偉人として紹介されていますが、その中で晩年についても触れられています。
自身の活動が独立に向けたものと疑われてしまい、なんと黒住教を破門されてしまいます。
そのまま故郷に戻って逝去。半生を黒住教にささげてきた人としては、寂しい晩年を過ごしたようです。
しかし死後にその名誉は回復され、黒住教大教正に追賞されて現在に至ります。