岡山市の路線バス再編案 当面中断で決定【岡山・岡山市】(https://news.yahoo.co.jp/articles/93786b735c32b31362abad050a66a39b0cd0ce60)
2021年2月1日、岡山市の路線バス再編について、市と事業者が話し合う法定協議会が開催されました。
話し合いはまとまらず、当面の再編案は中断される事が決まりました。
この話し合いは2020年10月に行われた協議会の続きとなります。
→その時のブログ記事
前回の協議会はどんなだった?
岡山市が提示した再編案で主に取り上げられたのは、
・便数の調整案
・高齢者、障害者の運賃を市が半額負担
・初乗り運賃の値上げ
・めぐりんの益野線廃止
・めぐりんの岡山駅~国立病院線参入
上記の内容でした。
めぐりんが焦点になっているように見えますが、市は両備と重複する西大寺の路線への参入の経緯から値下げ競争になる事を懸念していました。
初乗りの値上げもその一環でしょう。
今回の話し合いでも初乗り運賃の値上げは協議会に参加した9社中8社が導入、そして市が高齢者と障碍者の運賃を半額負担する点については合意に至っています。
ちなみに値上げへの協議を拒否したのは宇野自動車です。
運賃で日本最低を目指す事を掲げている事業者なので、これは仕方ないでしょう。
結論出ず!
個人的にはこの辺りが落としどころなのかとも思っていましたが、この話し合いはまとまりませんでした。
実は2021年に入って、めぐりんを運行する八晃運輸は国に対して岡山への乗り入れの申請を行っていました。
認可権は国が持っているので、手続き上は問題ありません。
しかし協議会での話し合いを飛び越えて申請を行ってしまうのは他の事業者としても気持ちよくないやり方でしょう。
両備グループの小嶋光信さんは 「八晃運輸が変な申請を協議会を通さず出して、議論をぶち壊していく」と怒りをあらわにしています。
バスの事業者は新型コロナウィルスの感染拡大の影響が大きく、現時点で判断、結論を出すのは難しいとして市から協議会の中断が提示されました。
新型コロナウィルスの感染拡大が長期化しており、ワクチンなどの接種が完了した後に、従来の運行に戻れるのか、それとも新しい生活様式が引き続き行われていくのか。
その辺りを見極めるのであれば、協議会の再開はずっと先になりそうな気がします。
感想
確かにめぐりんのバス事業への姿勢には、少し微妙なところが垣間見えます。
2019年には京橋線と医大左線を休止、2020年には日赤線も休止しています。
更に6月には減便を実行。それに伴って営業車10台を廃車にし、運転手は20人が解雇、自主退職しています。
会社なので儲からない路線を休止するのはやむを得ません。
しかし公共性の高い事業という視点から考えるとやや安定性に欠けるように見えるのも事実です。
赤字路線を黒字路線で補いながら運行を続けてきた他の事業者からすれば、めぐりんを受け入れがたいのも判るような気がします。
しかしめぐりんの岡山駅東口への乗り入れについては、個人的にはそこまで嫌がる事か?と思っています。
利用者の利便性でもあるでしょうし、そこは仕方ないのではないかと。
それは感情的な排除にしか思えません。
何にせよ争い続けてどこかが脱落、最悪は共倒れ…そんな事にならないように、丸く収まって欲しいですね。