先日、バックアップに使っているHDDへのファイルの移動が急に止まってしまいました。
無事に解決できたので、一通りの流れをご紹介します。
状態の確認
普段使っているLinuxのOSではエラーに関する警告が出てきません。
マウントは出来ているようですが、ファイルにアクセスする事が出来ません。
Linuxの問題なのかと思い、まずデュアルブートにしているWINDOWS10へ切り替えました。
こちらでも同様に開けませんでしたが、Windowsではエラーメッセージが出てきました。
ディスク構造が壊れているため、読み取ることができません。
ファイルシステムが壊れている場合によく出るエラーです。
とりあえずHDDの健康状態をチェックすることにしました。
HDDは元気ですか?
先の確認でHDDの状態自体は問題ないようでしたが、一応念の為にフリーソフトでHDDの状態を確認することにしました。
今回用いたのはCrystal Disk infoというソフトです。
これで一通りチェックして、健康状態へ問題がない事を確認しました。
HDDのデータ自体が壊れることは、余りありません。
ファイルシステムはデータにアクセスする為のインデックスのような役割を果たしています。これが壊れているとデータが残っていてもアクセスする事が出来ません。
ではここからそれを修正していきます。
chkdsk
チェックディスクを用いて修正します。
まずコマンドを打つための端末を起動させます。
cmd.exeを直接起動させるか、プログラムの検索フォームへcmdを入力すれば出てきます。
先程のこれでチェックディスクを行いますが、HDDの場所(CやE等のドライブレター)が判らない場合は先にチェックしたCrystal Disk infoの結果に出ているのでそれを用ればOKです。
私の外付けHDDのドライブレターはFなので、下記のように入力します。
コピペする場合は”f”の部分だけをお使いのドライブレターに書き換えて下さい。
chkdsk f: /r
しかし、失敗してしまいました。
マスターファイルテーブルが壊れているので中止しますという旨の冷たいメッセージが流れました。
マスターファイルテーブル、MFTです。
諦めず戦うこと
この時点でデータのサルベージのサービスが頭をよぎりました。
前述の通り、HDDにトラブルが起きてもデータ自体が死んでいるケースは余りありません。
チェックディスクなどで修復できなくても、PC専門店などが行っているデータのサルベージで救出できる場合があります。
しかし費用は数万円~。かなり高額なサービスです。
もしくはデータ救出のソフトを購入するという手もあります。
これなら1万円前後で間に合いますが、プロが行うサルベージと比べると復旧率はやや落ちるようです。
悩みつつデータ修復についてネットで検索していると、気になる文言を見つけました。
・chkdskを何度かしていると直ることがある
今までchkdskは一度して駄目なら諦めるしかない機能だと思い込んでいたのですが、複数回の実施で結果が異なる場合もあるのだとか。
そこで再度試してみると、2回目で見事に修復作業へ移行しました。
マスターファイルテーブルもミラーから修復するというメッセージと共に解決されました。
そして作業終了から少しするとHDDが再認識されて、アクセスしてみると全てが元通りになっていました。
あー、疲れた。
尚、MFTの修復作業はデータが本当に失われてしまう危険性があります。
今回はバックアップ用のHDDで、手間をかければ重要なデータの内の大半が復旧できるので実行しました。
失くしてしまうと困るデータの場合は、先に書いた有償のサルベージの方法をご検討下さい。