倉敷市児島味野の一角に、ちょっと変わった雰囲気の庭園があります。
塩田王として知られ、現在ではナイカイグループを形成するナイカイ塩業の基礎を築いた野崎武左衛門の頌徳碑を中心に置いており、「野崎の記念碑」とも呼ばれています。
かなり大規模な頌徳碑です。
これを作ったのは山田寅吉という人物です。
この方の経歴を調べようとインターネット検索をしてみてみたところ、この方はこういった記念碑を専門にするのではなく、土木技術者として著名な方のようです。
経歴を見ても鉄道工事や港の建造、トンネル工事などが並んでいます。
記念碑の建造に関わったのは孫で跡継ぎの野崎武吉郎を中心とする人々です。
武吉郎は父が早世した為に、若くして跡継ぎになりました。
祖父の築いた塩田経営や財産をより堅調に運用しました。
武左衛門は若くして跡継ぎになる孫に、7か条の遺訓を残しました。
武吉郎はその遺訓を守り続けいました。
頌徳碑は家業を成長させた事を自身の力にもよるものと奢らず、祖父への感謝の気持ちを持ち続けた事から建てられたのではないでしょうか。
尚、その7か条は現在でもナイカイ塩業の経営を続ける野崎家によって守られ続けています。
→関連リンク:塩田王が残した家訓(別サイト)
頌徳碑の周辺は池を中心とした池泉回遊式庭園が築かれています。
入場は無料で、自由に入園できます。
頌徳碑を中心にぐるっと一周して約5分程度で見て回れます。
園内には様々な形の奇岩も配されています。
これらの岩を愛でるのも一興です。
有料で見学できる野崎家旧住宅から徒歩で充分に行き来できる範囲なので、合わせてみておきたいスポットです。