少し前にサイトの資料として「実写!日本恐怖100名所」という、全国の心霊スポットを紹介する本を購入しました。
1978年出版の本ですが、せっかく購入したので幾つかスポットを紹介してみたいと思います。
殺された娘の執念(愛媛県)
現在の西条市、記事当時は周桑郡丹原町の廃屋にまつわる怪談です。
千原地区というかつて銅山(千原鉱山)で栄えた場所です。
1963年に鉱山としての創業は停止していますが、当時の小学校が集会所として残されています。
この集会所の立派な様子が往年の隆盛を思わせます。
今回はそんな千原地区にある怪談です。
ある家で父親が病気がちな娘を簀巻きにして三日三晩も天井から逆さ吊りにして殺害、囲炉裏の中に埋めるという事件がおこりました。
この建物は出版当時(1978年)はかなり傷んだ状態で残されていました。
そこに毎日放送の「スタジオ二時」という番組が取材に訪れ、女性らしい人の顔の撮影ができたほか、取材スタッフの体調が崩れるなどの変調があったそうです。
この話には後日談があります。
地元の老人から幽霊は出ないとのクレームがあり、今度は著者が単独で再調査に訪れてています。その時に前述の事件自体が事実であることは確認しているそうです。
ストリートビューで行けるのは国道や前述の集会所の建物のみで、廃墟の現在は確認できませんでした。
最も40年以上前に半壊の状態なので、残っていたとしても瓦礫さえもくさきに飲まれてしまっているでしょうけれど。
ところでこの項目にはなんの脈略もなく登場する謎の一文があります。
「記録や証言によると、千原に住むある娘が銅山へはたらきにきたいれずみ者に犯されたたようだ」
この話、前後の話と全くつながっていませんし、今回紹介されている廃屋とも無関係です。
…何だったのでしょうね、この記述は。
密室に現れる女の幽霊(愛媛県)
今回も愛媛県の怪談です。これで中四国編が終了なので、香川県の怪談は無しです。
松山市にあったMホテルでの怪談です。
このホテルの一室で休んでいた佐々木さんは、若い女性の「こんばんは!」という声に呼ばれました。
ホテルの人が来たのだろうと返事をするも、人が入ってくる様子はありません。そこで自分で外に様子を見に行くと誰もいません。
いたずらだと思って部屋に戻ると、今度は風呂場から水音が聞こえてきます。
佐々木さんが風呂場を除くと脱衣場に女性の着物があり、更に風呂の戸越しに誰かが湯船に使っている人影が見えました。
誰か突き止めようとした佐々木さんは金縛りにあい、体の自由が戻る頃には人影も着物もい消えていたそうです。
このホテルでは芸者が自殺をした事があったそうです。
しかし呼ばれてドアを開けて、お風呂に入る…となると、芸者というよりもデリヘル嬢的な人物が思い浮かびますが、どうなのでしょう。
…という事で、これで中国・四国地方編は終了です。
引き続き、九州沖縄編も読んでいくのでお付き合い下さいね。
…と、長くなってきたので今回はここまで。
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