少し前にサイトの資料として「実写!日本恐怖100名所」という、全国の心霊スポットを紹介する本を購入しました。
1978年出版の本ですが、せっかく購入したので幾つかスポットを紹介してみたいと思います。
景観も目撃した少女の霊(長崎県)
長崎県長崎市水の町の怪談です。
なんと匿名ながら警察官からの情報提供です。
水の浦町で情報提供者の受持区域には、過去に一家心中が起きて数年来空き家になっている家がありました。
この家には浴衣を着た少女の霊が出るという噂があり、なんとその警察官も見てしまったのだとか。
この本ではこの警察官の他にも公務員の情報提供者が多く居ます。今だと心霊に関する話題を公務員が提供したなんて書くと怒られそうです。
当時はおおらかだったのでしょうか。
残念ながら現場の写真などはなく、地図も雑多なので場所の特定には至りませんでした。
言葉を話す石仏の怪(大分県)
続いての怪談は大分県国東市、記事当時は国東町でした。
文殊仙寺の石仏に関する怪談です。
ちなみに国東市…というか、国東半島は石仏で有名なのだそうです。
この寺院で研修をしていた社員の1人が、早朝の奥の拝殿で役行者の像を拝んでいると何事かを喋ったというのです。
ちなみに「しゃべった言葉そのものの内容はわからなかったそうだ。」との事です。
幽霊でも滑舌は良くないと「怖かったけど、何言ってるのか判らなかった」と言われてしまいます。気をつけましょう。
お寺で会社の研修というのが、ちょっと時代を感じますね。
ネットで検索した限りでは、噂になっていたのは事実のようですが、現在は廃れてしまっているようです。
闇のなかから怪音が…(鹿児島県)
続いては鹿児島県曽於市、記事当時は曽於郡大隅町の怪談です。
現場は「大隅警察署のアパート」とあります。
大隅警察署は現在の曽於警察署で、そのアパート…つまり宿舎です。
1977年に建てられたばかり(※本は1978年出版)の新しい建物ですが、入居している警察署員は口を揃えて異音がする事を証言しています。
ちなみに宿舎を探してみた所、年代的に合いそうな県職員用の住宅がありました。
他にネット上に曽於市の旧大隅町ではなく、財部町に県職員宿舎の住所が掲載されていたのでそちらも検索してみました…が。
財部交番が建っていました。
1977年築の建物なので更新されている可能性はありますし、交番が有るので警察の所有する土地である事も怪しいです。
尚、この件は1978年10月25日の南日本新聞に掲載されていますが、実は怪談として取り上げられたわけではありません。
新築の警察官の宿舎で異音騒動が起きているというのがメインです。
それに対して近所の人が周りで起こった怪談や、同じ人が宿舎の近くで自転車で3回も転んだという話を持ち出してなにかの祟りではないかと話したというのが真相です。
どちらにフィーチャーするかで話の内容がガラッと変わるのも面白いですね。
…と、長くなってきたので今回はここまで。
次回2箇所を紹介して「実写!日本恐怖100名所」は終了です。
過去の記事はタグ「実写!日本の恐怖100名所」で確認していただけます。