倉敷市~岡山市を結ぶ国道2号の遥か上方に架かる橋があります。
正式名称は名田跨道橋ですが、どちらかというとおめこ橋という異名の方がよく知られています。なんともヤバ目の響きですが、これは橋の立地が関係しています。

おめこ橋は倉敷市、岡山市の市街地方面が見渡せる好立地に位置します。
昼間でもこのように胸のすくような風景を見る事が出来ますが、夜になるとビルの明かりや、下の道を行く車のヘッドライトやブレーキランプがまるでイルミネーションのような美しい夜景を楽しむことが出来るスポットに早変わりします。
その上にこの場所は交通量が少なく、道幅もそこそこあるので駐車してもさほど周囲に迷惑をかける事や、通報されるような事もありません。
なので盛り上がった二人がそのまま車内でカーセックスを楽しむ、そんなスポットになっていきました。それが転じておめこ橋の異名が生まれました。
異説として、橋を降りたすぐ先にラブホテルがある事を理由に挙げる場合もあります。
夜景で盛り上がった二人が、そのままラブホへゴー!で、おめこ橋というものです。
個人的にはどちらも正解なのではないかと思います。推測ですが、元々はカーセックスをする人が多かったのでしょう。しかし夜景スポットとして評判になり、人が集まってくるとさすがにその場でというのは難しくなってきて、やがてホテルを利用する人が増えた…という感じでは無いでしょうか。
という事で、実際にバイクで渡ってきたので走行動画をお楽しみください。
橋自体は非常にシンプルな作りで人を集めるような感じでの物ではありません。
昼間は意外と交通量が多く、写真を撮っている間にも数台の車が通り抜けていきました。
動画での走り始めの地点の真後ろが霊園です。景色が良いからと言って、個人的には夜にこの場所に来るのは余り気が進みません。夜景を見る前に気持ちが盛り下がってしまいそうです。
それとおめこ橋は自殺スポットとしてもよく知られています。
橋自体が高いので、落ちてしまえばひとたまりもありません。しかし過去に自殺が起きているのは事実ですが、名所的な言われ方をするほどの数があるわけではないと思います。
橋の隙間から見た二号線。橋は高いフェンスに囲まれており、飛び降りるのは容易ではありません。
自殺を意識してか、景色を見る人々の事故を意識してか、落ちる事が出来ないように対策されています。いわゆる自殺予防柵のように返しがついているわけではありませんが、網目も小さく作られていて、人が捕まって上るのは難しい形状です。
この写真も橋の付け根の辺りの隙間にカメラを無理やり突っ込んで撮影したものです。まぁ人生いろいろと辛いこともあるかもしれませんが、景色を楽しんだら新たな気持ちで来た道を戻ってていきましょうよ。