1982年の観光便覧を入手しました。
その中には、当時の国民宿舎・国民休暇村の一覧が掲載されています。
せっかくの資料なので、
「当時存在した国民宿舎が、現在どうなっているのか」
を調べてみました。
第11回目の今回は倉敷市玉島の良寛荘です。

こちらは2020年に訪問した際の良寛庵の様子です。
今回の「国民宿舎の今」シリーズの中で数少ない現役の施設です。
画僧として知られる良寛が修業したと伝えら得る円通寺のすぐそばに位置し、やや小高くなっているので玉島や水島の工業地帯を一望できる景観が人気です。
食事では岡山県内の新鮮な海の幸に加え、玉島名物で極太麵が特徴の「しのうどん」を食べることも出来ます。
…しかし実は、この記事を書いている2026年1月時点で、良寛荘は休業状態 にあります。
2022年から指定管理者を務めていた 倉敷国際ホテル の契約終了後、新たな管理者が決まらないまま、2025年7月16日をもって休館 となりました。
条件を変更しながら 二度の公募 が行われ、それぞれ一社ずつ応募はあったものの、いずれも協議の途中で辞退となり、契約には至っていません。
背景には、建物の築年数による 修繕負担の大きさ や、慢性的な 人手不足 により、指定管理者として必要なスタッフを確保できないという、現実的で深刻な問題があります。
倉敷市では、指定管理者制度に限らず、譲渡など従来とは異なる形での活用 も視野に入れて検討を進めていますが、現時点では結論は出ていません。
国民宿舎の多くが老朽化の問題を抱えています。良寛荘の問題は単に一つの国民宿舎の問題ではなく、今後の国民宿舎のあり方を検討していく問題だと思います。
次回について
「国民宿舎の今」シリーズ、いつもならここで次回は…となりますが、実は私の資料に掲載されている国民宿舎の項目は今回で終了です。
ただもう一つ紹介しておきたい施設があるので、それで国民宿舎の最終回にしようと思います。お楽しみに。
