井原市を散策していると、信号の向かい側に赤い鳥居が見えたのでお参りしてきました。
近付いてみるとやや傷んだ鳥居が見えてきました。
赤い鳥居なのでお察しですが稲荷神社ですね。
額には笹賀稲荷神社とあります。
少し話が脱線しますが、各地の稲荷神社には所在地の地名が冠された額がついており、それが正式名称なのだと思っていました。
しかし岡山県神社庁を見ると、単に「稲荷神社」といった表記をされている事が殆どです。恐らく数が多い故に呼び分ける為に地名を冠した愛称としているのでしょうね。
閑話休題。
鳥居の数は神社への信心の厚さの現れです。このように連なっているという事は、地区の人々に親しまれている神社なのでしょう。
社殿はこちら。
小さいながらもなかなかの佇まいです。
綺麗なサッシが入っている様子からも、地域の信仰の厚さを感じ取れます。
…が、鳥居は少し手直しをした方が良いような。
いずえ地区まちおこし協議会が作成した資料に詳細があったので紹介します。
1836年に福山市の 草戸稲荷神社を分霊してきたそうです。
真っ赤な社殿がよく知られる有名な神社です。井原市は福山都市圏に含まれる地域です。古くから文化的な交流が強かったことが伺えます。
現在の社殿は昭和50年代のもので、当時は毎年大祭が行われていました。それが平成8年に途絶えて現在に至ります。
現在も放置されているというわけではありませんが、草抜きなどの最低限の管理に留まっている印象です。
国道沿いの開発が進み、民家が減って神社の世話をする人が減ってしまったのでしょうか。日本人の宗教への関心の低下もあるのでしょうが、立派な神社で目立つ場所にあるだけに惜しいです。