葬式のパン
岡山県の北部には、葬式の際にパンを持ち寄る風習の地域があります。
アンパン、クリームパン、メロンパン…集まったパンは親族や、近所の人などに配られるそうです。
表題は分かりやすいように葬式のパンとしましたが、実際は法事パンという名称で販売されています。
県南部では殆ど見られず、県北に多い習慣です。
島根や鳥取でも行われているそうなので、山陰寄りの習慣なのでしょう。
何故パンなのか
では最大の謎、何故パンを配るのか?
これは餅が変化したものです。
元々はあんこ餅が配られていましたが、葬式のたびにあんこ餅を用意するのは大変と言うことで、パンに置き換えられたのです。
餅とパンの間に酒饅頭があったという説もありますが、変化の経緯は同様です。
ただし最初から現在のように色々な種類のパンが配られていた訳ではなく、アンパンが配られていました。
これは元々の習慣であるあんこ餅に似ているからです。パンでいいじゃん!と急に切り替えられたのではなく、あんこ餅に似た食品としてアンパンが選ばれたのです。
それが徐々に変化して、現在のように色々な種類のパンを用いるようになったのだとか。