報恩大師の記憶と、地図なき林道|吉備中央町・日吉神社
吉備中央町の下加茂地区。山あいの静かな集落に、重厚な歴史を湛えた日吉神社が鎮座しています。
岡山県神社庁の記録によれば、ここは報恩大師が手掛けた「備前四十八ヶ寺」の一つに関連する、極めて由緒ある地。かつては本宮山に奥の院を、下加茂に本坊を構えた大寺院の、神仏習合における「神」の側面を今に伝える場所です。

鳥居も立派です。
岡山県神社庁の記載によると報恩大師の手掛けた備前四十八ヶ寺の一つに関連する神社だそう。
記載をそのまま転用すると、本宮山に奥の院、そして「茲觀坊」とされる本坊を下加茂に構えた寺院で、後に神仏習合の神の部分として作られたのが日吉神社の起源になるようです。
周辺にそれらしい寺院が見つからず…で、その辺りの考察は別の記事で行います。
実はGoogleマップなどでも確認できないのですが、この神社の東隣に林道が通っています。
町による看板も建っていて「林道日吉谷線」という延長640mの道が整備されています。

せっかくなので少し歩いてみようかなと向かったのですが…。
予想以上に本格的な林道でした。
私の故郷である玉野市や、その隣接する児島にも林道があって多少の散策をしたことがあります。
しかし、そのどちらも舗装路だったのです。なので林道と呼ばれる道は舗装されているものと思い込んでいました。
国道から徒歩2分の場所で、こんな未舗装路があるとは!

世界の終わりを彷彿とさせるガードレール。
整備されていないわけではないと思いますが、反射板は失われたまま長い年月が経過しているように見えます。
ただ真新しい轍があるので、恐らく林業に携わる方などがこの道を通っているのでしょうね。今回は行程の都合上、入り口付近のみの調査となりましたが、国道からこれほど手軽に「非日常」を味わえる場所も珍しい。
歴史ある日吉神社の静謐な空気と、林道日吉谷線のワイルドな手触り。吉備中央町の多層的な魅力を一度に楽しめるこのスポット、普通の参拝では物足りない「道好き」なあなたに、ぜひお勧めしたい場所です。

