笠岡市金浦の住宅地を散策していると、かつてお店だったと思われる建物を見つけました。
こちらです。
私の故郷の玉野市玉地区も個人のお店が多かったエリアです。
今は営業しているお店はごくわずかですが、こういう引き戸になっているのがお店の痕跡です。
建物自体は普通の家に改装しても、玄関周りまで直す事はあまりないので痕跡として残りがちです。
ここの場合はタバコの販売ブースもあるので、特にわかりやすいですね。
昔はお店の奥様などが副業的にお店の横のスペースでタバコを販売したりしていました。
なんのお店だったのかな?とみていると、こんな看板を見つけました。
昭和の自転車とあるので文字通り昭和の看板でしょう。
…というのは雑すぎですね、「昭和の自転車」というコピーで販売を行っていた自転車メーカーに「昭和自転車工業」という会社があります。
戦中から戦後にかけて活躍したメーカーで、廃業時期は不明ですが現存しません。
子供を挟んだ一家のイラストでご両親が「ウーンよくでいているな 価格も手ごろだわ ヨシ!これに決めた!」と話しています。
お子さんの初めての自転車選びといった様子でしょうか。
クレジットの利用が提案されていますが、この看板の時代は自転車自体が高かったのでしょうね。
私自身も初めての自転車を買ってもらうときに、家族で「ウーン」なんて悩むようなことはありませんでした。特に最近のように輸入物などが安価で購入できる時代しか知らないような若い世代からすると、違和感を覚えるようなないようなのかもしれません。
町中の風景の中の、ちょっとしたところに時代が象徴されるような看板があったりします。
街歩きっていうのは楽しいものだなぁと思うのでした。