【井原市】芳井支所には旧町を思い返す像があった

井原市役所の芳井支所に行ってきました。
管轄エリアは2005年3月に井原市に編入した旧芳井町の町域です。

建物も旧町役場がそのまま使用されています。


建築年はネットで検索してみたところ1970年竣工と出てきました。
建物の雰囲気的にもそれくらいで間違いなさそうですね。公共施設は概ね50年を寿命としていると聞きます。
既に55年が経過している吉井支所は建て替えの検討が必要な時期になっているはずですが、今のところそういった計画は出ていないようです。

しかし私が見た限りでは支所のあり方自体を再考した方がいいような状況でした。井原式の公式サイトに掲載されている令和7年度5月末時点の地区別人口によると、芳井地区の人口は3,711人です。その人口に対して、かつての町役場の規模が必要なのかどうか。
訪問時点で駐車場は全て空車です。周辺を散策して戻ってきたら一台駐車していましたが、この程度の利用率であれば支所ではなく、規模を縮小した地域センターや、税金の支払いとか住民票の取得とか、そういった需要の高い部分を市民センターや公民館に移すことで対応できるのではないでしょうか。

閑話休題。


駐車場の片隅に、パッと見ると少し不気味なようにも見える像がありました。
よく見ると人々が楽しそうに歌っているような風景で、むしろ微笑ましいものでした。

この像の建設は、ちょっと珍しい経緯をたどっています。
旧町役場にあるので、町時代からあるのかと思ったら違いました。

この像は井原市への編入合併が決まった後に作られたものです。
タイトルは「思い出」。ここに町役場があったこと、そして芳井町の思い出を残すものとしてこの像は作られました。
像に刻まれた日付は合併直前の2005年2月です。もしかしたら芳井町として最後の公共事業だったのかもしれません。


その隣には旧芳井町時代の町民憲章も残されています。
先程の話に戻るのですが、2005年に合併を決めた時点で旧芳井町としては町役場が支所として残るのは限られた期間であるという思いがあったのではないでしょうか。だからこそ町役場ある場所を記そうと思い出の像を立てたのでしょう。

そう思いながら見ていると、先程まで微笑ましく見えていた像の人々の様子が、心なしか寂しく見えるのでした。




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