笠岡市を散策している途中、会社の倉庫と思われる古めかしい建物を見つけました。
昔の映画に出てきそうな雰囲気のある建物だなと思ってみていたのですが、そこで見慣れない看板を見つけました。
こちらです。
「新しい綜合燐酸肥料 とくりん 揖斐川電工」とあります。
会社のマークと思われるところに「IBI」とアルファベット表記がありますが、この揖斐川電工という会社は「イビデン」の旧社名である揖斐川電気工業の略称です。
…しかしなんだって電工で肥料を?と思って、イビデンの公式サイトから社史を漁ってみたところ以下のような記述を見つけました。
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(引用:イビデン公式サイト・会社概要)
1950年から1990年までリン酸肥料の製造を手掛けていた歴史があるようです。
それ以前の歴史を見ても肥料のようなものを製造した記録は見つかりませんでしたが、1942年にそれまで手掛けていた電気供給事業から撤退しており、新たな製品づくりを進めている中で肥料に行き着いたのでしょうか。
同社の得意分野は電気化学なので、化学肥料という点ではさほど奇抜な選択ではなかったのかもしれません。
閑話休題。
製造を始めたのが1950年、イビデンに社名変更したのが1982年。その間のいずれかの時期の看板というところまでしか絞り込めませんでした。
現在のイビデンを知っている人なら、興味深く感じるかもしれないレトロ看板でした。