少し前にサイトの資料として「日本怪奇名所案内」という、全国の心霊スポットを紹介する本を購入しました。
1976年出版の本ですが、せっかく購入したので幾つかスポットを紹介してみたいと思います。
今回は一般の住宅を舞台にした怪談のお化け屋敷編3回目です。

赤ん坊に乳を飲ませにくくる幽霊(石川県)

金沢市の大場新町のある家での怪談です。
この家には強盗が入り、家にいた若い母親が殺害されました。

それから後、夜な夜な母親の幽霊が現れて赤ちゃんに乳を飲ませていたのだとか。
実際に口に何かが入ったのか、そういう動きをしていただけなのか…、ちょっと気になりますね。

病院の風呂場をのぞく幽霊(茨城県)

笠間市笠間にある病院の怪談です。
病院ならお化け屋敷編ではなく、公共施設編であはないか…と思いきや、舞台になっているO病院には看護師の宿舎があるのです。
主に看護学校を卒業したばかりの若い子の為に作られていたようです。

恐怖体験をしたのは病院に来たばかりの看護師(女性)です。
彼女は風呂に入ると、病院周辺がどのようになってるのか興味を持って風呂の窓を開けて見渡しました。
霞がかっていて景色はよく見えませんでしたが、窓の先にある肥溜めで立ち小便をしている男の後ろ姿が見えました。
彼女がぼんやりその様子を見ていると、急に男が振り返りました。入浴中なので慌てた彼女が静止するも、男が徐々に近づいてきます。
そして彼女は意識を失ってしまいました。

気付いた彼女が再び窓を開けてみると、窓の外はすぐに塀だったそうです。男の姿どころか、外の景色さえも見えなかったのです。
彼女が見たものを病院で待機している医師に伝えると、それは亡くなった前院長ではないかというのです。
そしてアルバムの写真を見てみると、まさにその男性だったそうです。

…院長ったら、スケベなんだから。
というよりも、そもそも立ち小便をしている男を覗いていたのは看護師の方ですし、入浴中に裸で窓を開けて外を見たりするのもどうかと思いますが…(笑)

余談ですが、この話はタイトルでは「O病院」としてありますが、文中では普通に太田病院と書かれています。
この病院を探してみると、まず笠間に太田皮フ科、太田歯科があります。しかしどちらも文中に出てくる病院の規模とは異なります。

茨城県内で探してみると同名の太田病院が常陸太田市にありますが、こちらも本が出版された1976年以降に建て替え(移転)してきたには建物が古い印象です。
なのでカモフラージュのための偽名か、もしくは既に閉業している病院のお話なのかもしれませんね。

幽霊が大騒ぎする建売住宅(千葉県)

著者の下に寄せられた相談です。
千葉県松戸市大橋にある真新しい住宅で、ポルターガイスト現象発生して困っているというのです。

著者は霊能力者を連れてその家を訪問。
霊能力者が邪霊が無数に取り付いていると霊視した…という事例ですが、この件は良く分からないものの解決したそうです。
本文中に何をしたとも書いていないのですが、収まったのだとか。

霊能力者が見るだけで解決する…。そんな事もあるのでしょうか。実はこの次に紹介する話にも、そのような事を思わせる内容になっています。

幽霊が好んでとりつく家(大阪府)

大阪府枚方市の怪談です。
ラジオのディレクターとして、全国各地に取材に行く男性の体験談ですが、これはタイトルがちょっと違います。

幽霊が好んで取り付くのは「家」ではなく、「なのです。
彼が各地に飛び交う度に、各地から幽霊を連れて帰るので家の中で幽霊が目撃されていたのです。
男性に幽霊の存在に気づける能力があるので、何かを伝えようと付いてきているのだとか。

男性がその事に気付いて対話をするようになってからは、家で幽霊が目撃されたりなどの現象は起こらなくなったのだとか。

これはちょっと興味深い内容ですね。
個人的には霊能力的なことは余り信じておらず、目撃したということもありません。
しかし目撃した事があるという人は一人で何度も目撃しています。見える人に集まるのでしょうか。
もしかすると、その見えるものと対話をするようにすると解消するような現象もあるのかもしれません。前に紹介した怪談でも何をしたというわけでもないようなのに、霊能者が例の存在を確認してすぐに事態が収集しています。

…と、長くなってきたので今回はここまで。
次回は京都に関する短い怪談が6話あるので、それを紹介してお化け屋敷編は終了です。
またお付き合い下さいね。

この本の他のスポットについてはタグの「日本怪奇名所案内」をご確認下さい。




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