ストリートビューで気になるスポットを確認していたところ、高梁市成羽町に小滝と呼ばれる集落があるのを見つけました。
位置的には成羽中学校の北東になります。
地図で見る限り、20件程度の民家があるばかりの集落です。麓付近では山肌に沿うように畑があります。古い時代に成羽川の氾濫を避けて人々が住むようになった感じでしょうか。
その小滝集落の最も高い辺りに小滝公会堂という建物を見つけました。
ストリートビューで見る限り非常に趣のある建物なので、実際に現地に赴いてみました。

実際に訪れた小滝集落は静寂に包まれていました。
地図上で見えた決して多いとは言えない建物ですが、それらも空き家が目立ち集落全体に人の気配が少ないです。
ただし訪問時は歴史的な酷暑に見舞われた2025年の秋先の事です。秋とは名ばかりで終わらない夏に日本全体が参っていたような状況で、日中に出歩かないようにしていた…という事も影響するのかもしれません。
バイクで乗り付けるのも気兼ねするような静けさで、少し離れた場所に駐車して山道を歩いて訪れました。

これが小滝公会堂の建物です。
石垣も含めて非常に趣のある建物です。
集落の中心を思わせるような、小さいながらの威厳のある建物です。
ところでこの建物、ストリートビューで遡ると建物の窓が破れていたり、棚も朽ちて抜けた段が放置されていたり…と、やや荒廃したような状態の時期もあったようです。
訪問時でも傷みは目立ちますが、ある程度の補修がなされたようです。

これが窓から覗いた公会堂の様子です。
ストーブと夜間という伝統的な風景が広がります。
奇麗に整えられていますし、埃が積もっている様子もありません。
まだこの公会堂は現役で使用されているのでしょう。見た感じ、少したわんでいるような、建物に多少の不安は感じますが思った以上に奇麗で安心しました。

公会堂と同じ敷地内には別の建物があります。
こちらに関してはかなり傷みが目立ちます。
中には幾つかの備品と思われるものが置いてあり、倉庫として利用していたのではないでしょうか。
ただしそれらも既に使っているとは思えない古いものです。

建物の向かって左側は完全に崩壊していて、天井からも日の光が漏れています。
ただ手前側は無事で、そちら側に薪などが保管されています。ただし今でもそれらが使用されたり、新しいものに更新されたりしているようではありませんでした。
さすがにこの状態の建物に何かを保管するような事はしないでしょう。

この公会堂の奥にも建物がありましたが、そちらは外壁を残して崩壊していました。
この様子が離れてみると普通の状態の家のように見えて、どなたかおられたらお話でも聞いてみたいな…と近づいてびっくりしました。
こんな風に玄関の引き戸やらだけが崩れずに残るような事もあるのですね。
集落に何かを購入できるお店は無く、自販機さえもありませんでした。
高齢者が事故を起こすたびに、様々なメディアで免許返納が叫ばれますが、バスが来るわけでもなく、徒歩圏内では飲み物さえも手に入らないようなこういう場所で暮らす人々が免許を返すことが出来ないというのも、当然だなと思いました。
私も秋とは思えない暑さに持っていた水を飲み干してしまい、早々に小滝を離れることにしました。
趣のある建物と、山奥の集落の生活の現実を考えさせられる興味深い行程となりました。
