【岡山市】セントラルホテル岡山に残される「岡山西郷」の部屋


岡山市の中心市街地に位置するセントラルホテル岡山。
市街地のビジネスホテルとしても老舗の一つですが、ホテルの所在地は元々は「岡山西郷」の愛称で知られた実業家・杉山岩三郎の屋敷がありました。
元岡山藩士で豪胆な性格を西郷隆盛になぞらえて岡山西郷と呼ばれました。
実業家として様々な事業に携わるようになったのも、明治維新で失職した若い藩士らに仕事を回す為だったと言われています。
大きな事業で言えば第二十二国立銀行の設立に関わった事や、中国鉄道の社長を務めた事が知られています。

さて、1982年にその屋敷が取り和されてセントラルホテル岡山が設立されます。
ちなみに現在でも社長の姓は杉山で、杉山家が経営を続けているようです。


このホテルの最上階、10階に特別室があります。
そこに取り壊された杉山邸の一部が復元されています。

宿泊用ではなく、特別な行事などの際に利用されているようですが外に出ている情報は非常に少ないです。
しかしホテルが完成したばかりの時期に出た「おかやま同郷」という冊子に詳細が記されていました。


復元されたのは杉山邸の客間です。
多くの要人が訪れ、過ごしていった歴史ある場所であり、更に一流の職人による立派な部屋であった事からこの部屋の保存が決まったようです。
名前は「史ゆかりの間」です。

当時から特別室として設置する事が決まっており、宿泊用にした事はないようです。
その貴重な内部の様子が岡大名誉教授の三村 聡さんのサイトで紹介されていたので、興味がある方はそちらをご覧ください。




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