岡山市に本社を置くバス会社、中鉄バス。
長らく赤字経営が続いていましたが、2024年3期では一気に経営を改善させています。
さて、そんな中鉄バスですが名前に「鉄」の字があることから想像できる通り、元は中國鉄道という鉄道会社としてスタートしています。
現在のJR津山線と吉備線が中鉄の運行していた路線です。
しかし1994年に国有化された為、バス専業の会社として再スタートを切りました。

さて、国有化というと個人的には国が「軍事面で大切な路線なので、国で営業する。路線をよこしなさい」というイメージがあります。
wikipediaにも下記のような記述があります。
改正陸運統制令に基づく戦時買収は、大東亜戦争(太平洋戦争)完遂のための軍事目的を前面に押し出したもので、当時の国家総動員法などに基く強制的なものであった。
その方法は、突然買収対象となった私鉄会社の関係者が電報一本で呼び出され、行った先で有無を言わせず書類に押印を強要するといったもので、押さなければ国家総動員法により処罰されるばかりか、「非国民」扱いされるために従わざるを得なかったというものである。(引用:wikipedia「戦時買収私鉄」)
しかし中鉄に関しては事情が異なるようです。
というのも、中鉄は経営が非常に厳しい状況にあり、鉄道路線を手放したかったのです。
それを物語るように中鉄の側から国有化してほしい旨を4度も申請しているのです。
その理由の中には従業員の給与が他の鉄道会社より低くて不安感があるためといった、内輪の事情も含まれています。
ちなみに国有化が見送られ続けた理由としては、輸送において重要な路線ではないこと、国鉄の延伸により中鉄の路線の需要が下がる可能性があること、そして経営状況が悪く国有化しても改善する見込みがないこと…が挙げられていました。
要するに、経営が悪いから買い取ってほしい中鉄と、買い取るにはあまりに経営状態が悪すぎると判断した国鉄という関係でした。
最終的に4度目の申請の際に、軍事上の需要を見込まれての事でしたが、4度も申請したこともプラスに働いたようです。
実際のところ、中鉄に限らず経営難の私鉄が国有化を申し出るパターンは少なくなかったそうです。私鉄国有化のイメージが変わるエピソードですね。
