先日、瀬戸内市牛窓町を散策している途中で「大浦庵」という建物を見つけました。
中々の建物で電気メーターもついています。
現地では情報が得られなかったものの、これだけの規模の建物なのでネットで検索すれば何かしら分かるだろう…と思ったら、全くヒット無しでした。今の時代にこれだけ情報が出てこないのも珍しい。
なんだ、この建物!?
…と思って写真を見返していると、入り口に扇形の額があるのに気づきました。
これは岡山市東区~瀬戸内市にかけて整備されている邑久郡八十八か所の霊場に与えられている物です。
という事で調べなおしてみると…。
きちんと登録されていました。
ただし大浦庵の名前は登場せず、単に霊場の36番札所としてのみです。
この登録のされ方だと、札所としての設置が先で大浦庵が後から愛称としてつけられたという感じでしょうか。
まぁそれについては何かしら資料が見つからないと分からないので、ひとまず置いておきましょう。
内部はこのような感じです。
写真左側に机の箱が置いてあります。
建物の作りからすると、この壁の奥に何かしらのスペースがありそうです。
町内の物置も兼ねていたりするのでしょうか。
建物の外には六地蔵があります。
お墓の入り口でよく見る物です。六は六道を意味し、亡くなられた方が極楽浄土に行けなかった際に通らされる六つの世界になります。
六地蔵はこの六つの世界から人々を極楽浄土へ導いてくれると言われています。
死者が極楽浄土で過ごせますようにという願いを込めてお墓に置かれある事が多いのですね。
そして石灯籠と手水。
手水は水道の無い天然水タイプですが、柄杓が置いてあります。
もしかすると地元の方が綺麗な水を入れるようにしてくれているのかもしれません。
ただそういう場所でも水のコンディションはまちまちです。清めるかどうかは自己責任で判断してください。
邑久郡八十八か所でもこれだけの規模はそうそうありません。
大浦庵の名前も広まって、多くの人がミニ八十八か所にアタックするようになればいいのにと思いました。