玉野市長尾の鴨神社に参拝した時、参道の脇に小さな建物があるのが見えました。
これは児島八十八ヶ所の六十六番札所・長性庵です。

児島百番観音霊場秩父第二十五番札所にも指定されています。
寺社巡りが好きな人なら、〇〇霊場、〇〇番札所という文字を見たことがあると思います。

これらはミニ霊場、ミニお遍路などと呼ばれるものです。
分かりやすいのは児島八十八ヶ所の方だと思いますが、四国の八十八ヶ所を児島半島内の寺院で再現した物です。
今は交通網が発達していますが、昔は四国に行くのもちょっとした旅行ですし、足腰が良くない人だと四国まで行っても八十八の霊場を巡るのは負担が大きいです。
そこで地元に小規模な霊場を再現し、そこを巡礼する事で同じご利益を選ら得るようにと整備されています。

もう一つの児島百番霊場というのは西国の三十三、坂東の三十三、そして看板に記載のある秩父の三十四の霊場を再現しているものです。
長性庵はその中の秩父二十五番という事です。

建物の中はかなり狭いです。
お遍路さん用に香炉などが置いてあるので、一緒に入れるのは2人くらいでしょう。

以前に読んだ資料によると、ミニ八十八ヶ所では本家の形をなるべく再現する為に、非常に小さな庵などが加えられる事もあるようです。
ここも恐らく場所が優先して選ばれたのではないでしょうか。

お堂の中の様子。
管理は非常に良くされている印象です。
盛り飯もしてありますが、決して古い物ではないようです。

ドアはありますが、残念ながら開きませんでした。
管理をしている方に尋ねれば開けて貰えるのでしょうか。巡礼を考えている方は事前に確認しておいた方が良さそうです。

手水は天然水なので、利用は差し控えました。

しかしこの庵は小さいながらも良く管理されています。
近くの寺院か、それとも近所の方でしょうか。

これは児島八十八ヶ所自体に言える事です。玉野市の日比観が窓口として機能しているのも大きいのかもしれません。
私は県内のあちこちを散策していますが、放置されて荒れてしまっているミニ八十八ヶ所の霊場も幾つか見てきました。
寺院も日本人の信仰に対する意識の変化や、後継者不足により統廃合が起こっています。
もし児島八十八ヶ所に興味が有るという人は、なるべく早く巡礼した方が良いかも知れませんね。




こちらもお勧め  【事故】連島町・赤信号を無視して人身交通事故を起こした男を逮捕