岡山市東区に正儀という地区があります。読み方はちょっとひねていて濁らずに「まさき」です。
地区としては牛窓に近く、児島半島と正儀で児島湾の海峡を形成する海沿いの地区です。
最高の見晴らしです。
水門湾で対岸に見えるのは東区東香西です。
地図で見るとインフラテック、テイカの工場があるようです。
この辺りは海というより川のような水の色だなと思いました。児島湖が思い浮かびましたが、水質は非常にきれいで臭いがありません。
児島湖も浄化が完了したらこんな感じになるのでしょう。
目的地は宇賀神社でしたが、バイクを止められる場所を探しているとお堂を見つけました。
これは邑久郡(元の邑久郡で、岡山市東区~瀬戸内市にかけて)に作られたミニ霊場の邑久郡八十八か所の霊場の建物です。
正儀から隣の西片岡にかけてはかなりの数が集中しています。
随分と新しい建物のように見えます。
ここが51番札所です。
邑久郡八十八か所のお堂には全てこの扇形の額が飾られていて、何番札所か一目瞭然に分かるようになっています。
ミニ霊場によっては古くなって番号が読めなくなっている物もありますが、邑久郡八十八か所はわりと最近になって新調されていて新しく読みやすい物が多いです。
要するにこの額も新しく作り直された物というわけですが、オリジナルも扇形のデザインである天は同じです。
確か傷みがひどくなかったところはそのまま残されている筈です。
名かはこんな感じです。
外から覗いただけですが香炉もそれほど汚れていませんし、中も綺麗でよく管理されているようです。
備えられているお花は造花ですが、外は雑草がほとんど見られませんし、地元の人が手入れしていそうです。
手水。
小ぶりで水は天然水です。
さすがに雨水で口や手を注ぐ人はいないと思いますが、柄杓も壊れていなくて使える状態です。
意外とこれが無かったり、壊れているところは多いです。この辺りは神社やお寺の管理状態が伺えるポイントなので要チェックです。
ミニ八十八か所は元々ある寺院をピックアップして八十八か所にする場合もありますが、邑久郡の八十八か所は作ると決めてからお堂を設置していったのではないかと思います。元々の名前が見られる場所が少ないんですよね。いくつかは元からあったのでしょうが、後は四国八十八か所に形を似せるようにしながら設置していった…、そんな感じでは無いでしょうか。
今のところ邑久郡八十八か所は今回のように近くを通った時にお参りする以外に踏破する予定はありませんが、気になる方はぜひどうぞ。
小規模な割にネット上に巡礼した人の情報も豊富ですし、 政田民俗資料館にルートの地図も展示されています。館の方に話せばSNSなどへの投稿はしない事を条件で写真撮影も出来るので回る際の資料にもなります。