VAIO ZのフリップモデルのBIOSのパスを突破&分解


ヤバっ!相場の1割? 激安のVAIO Zを手に入れた

私が長く使っているパソコンにVAIO Zがあります。
2016年発売の古いモデルですが、ディスプレイをスライドさせることで13.3インチのタブレットとして使用できる機能がついています。
これがメディアプレイヤーに最適で、ずっと使い続けています。

しかしさすがに長く使うと天板などに傷が入ってきたので、手ごろな中古パーツが転がっていないかネットでチェックしていたのですが…。
なんとBIOSがロックされた個体が中古で8888円で販売されているのを見つけました。しかもモデルは上位機種でCore i7(6世代)、メモリ16GBです。
CPUの世代的に正規の方法ではWin11にアップグレード出来ませんが、方法が無いわけではありませんし、そもそも私はLinuxに置き換える前提なので全く問題ありません。

ネット上でも価格はまだ高く、今回の上位機種はフリマサイトで状態によって5万円~10万円で取引されています。

今回の安さの秘訣は3つ。
まず一つはアダプタが無い事です。


写真が少しボケていますが、Zのアダプタは独特な形状をしています。
この為に汎用の安い互換アダプタが出回っておらず、純正品の生産も既に終わっています。
なので中古で4~5千円くらいのものを購入しなければなりません。
アダプタの中古は動作が不安定な粗悪品に当たる事もありますし、中古でもそこそこの値段がする為か、このモデルのアダプタ無しはかなり値段が落ちる傾向にあります。

それとSSDが抜かれています。なので同時にOS無しです。
しかしSSDなんて既に二束三文ですし、前述の通りLinuxで運用するので私にとってはデメリットでも何でもありません。

最後にもう一つ。
こちらが破格の最大の理由ですね。


じゃーん。
BIONにパスワードが設定されており、それが分からなくなっている為に手が付けられない状態になっています。

昔ならバックアップ電池を抜けば解除できましたが、今はそれも出来ない…という事で安く放出されたようです。
…が、BIOSロックには救済策が用意されており、VAIOは特にそれが容易にできるように設定されています。

BIOSパスワードを突破する

※BIOSのパスワード解除はメーカーごとでやり方が異なります。この記事はVAIOなので他メーカーで同様とは限りません。ご了承ください。
まずはこの画面で適当な文字を入力して3回失敗します
すると先ほどの青の画面が遷移して、このような赤い画面が出てきます。


ワンタイムパスワードの入力画面です。
これが前述の救済策です。
上の「Key」の右に英数字が表示されており、サポートにそれを伝えるとワンタイムパスワードを発行してBIOSロックを解除できるというシステムになっています。

で、実はこのワンタイムパスワードはネット上で発行できるサイトが存在します。

このbios-pw.orgというサイトにアクセスして、先ほどのKEYを入力します。
そして「Get password」というボタンをクリックすると…。


隠していますが、上がVAIOが発行したKEY、そして下がワンタイムパスワードです。
ワンタイムパスワードの方をVAIOに入力します。
これだけでBIOSのパスワードは解除されます。念のために確認しておきましょう。


ご覧の通り上記の作業をすることで、BIOSパスワードは完全にクリアされます。
次以降の起動でBIOSパスワードに悩まされる事はありません。
もしBIOSにパスワードをかける必要がある場合は、ここで新規のパスワードを設定しておきましょう。

こんなに簡単に解除できるのを見た時点で、まだ設定したいと思う人がいるかは疑問ですが。

分解&SSD装着

ついでなのでVAIOを開いてSSDを装着していきます。


使った工具は以上の三つ。
精密ドライバー、ピンセット、隙間を開くためのへらです。

まず本体の下側にあるすべり止めを三つ外します。
上の画像の上の左右と、下の長いやつですね。私の購入したVAIOは既にSSDを抜き取ってあるので、一度分解されています。
なのでゴムを外すのは容易ですが、その作業で下のゴムが伸びてしまっているようです。恐らく最初の作業の時は固いのだと思います。


こんな感じでゴムの下にもネジがあるので、それも外してしまわないといけません。
前の持ち主は売却前提だった為か、両面テープを張りなおしたり丁寧に作業をしていますね。

私は市販の滑り止めを使うので、このゴムは捨ててしまいます。ごめんね、前の持ち主さん。


抜いたゴムはメモリーマットに置いていきます。
これはマグネット式になっていて、抜いたネジがどこにあったのかを覚えておくためにその通りに置いていく為のアイテムです。
ガジェットをいじったりする時に便利なのでお勧めです。

VAIO Zの底のネジは三種類あります。
先ほどの長いゴムの下だけが別で、8つある内の左右3つと中2つが別の種類になっています。
後は同じです。メモリーマットの下に並べてあるのが異なるネジの配置です。要するに中二つが黒、その横がシルバーです。


ネジを抜いた時点で既に固定が緩んでいるので、へらを電源のある角辺りに突っ込み徐々に全体的に開いていきます。
抵抗はほとんどなく、底とつなっているケーブルもありませんが、電源ボタンの辺りと3.5mmのオーディオポートの辺りは引っかかるので気をつけましょう。
電源側から外せば3.5mmが引っかかる事が無いのでお勧めですが、一つ問題があります。


写真がぼけてしまっていますが、画面左下の部分。
ここが電源ボタンのある場所なのですが、この爪が折れかけていました。恐らく前の持ち主がSSDを抜く際にダメージを与えていたのでしょう。
幸いなことにまだ爪の部品が生きていたので、両面テープを丸めたものを背後に突っ込んで補強しました。最初に電源を入れた時に、私のZに比べて感触が緩いなと思ったのですが、これが原因のようです。

では開きましょう。


さすがVAIO、美しい…!
芸術的な配置ですね。こういうこだわりが好きでVAIOユーザーはスペックの割に高いVAIOを買い続けるのです。

画面の中央~下にかけてある白黒の物がバッテリーです。
今回は交換しませんが、リチウムイオンバッテリーを三つ繋げています。これもそこそこ高いんですよね。中古も少し出回っていますが、古い機種なのでバッテリーを交換してもそれも弱っている可能性があります。確実な方法としてはセル交換が工賃込で46,500円くらい。今回の機種に搭載のバッテリーは意外と容量が残っていてラッキーでした。

閑話休題。
SSDは画面上部の白いテープが貼ってある場所です。


何故ここにテープを貼ったのでしょう。
もう一つ上の部分にもありますが、こちらはWi-Fiで、別に取り外されている訳でもありません。
よく分かりませんが、そのまま行きましょう。

今回は家に転がっていたこれを使います。


台湾製のamazon限定販売のSSDです。
セールかクーポンで安かったから何かで使おうと思って購入して、そのままだったのでしょう。

速度などは前世代の水準だと思いますが、6世代のCore i7なのでSSDばかりが早くても仕方ありません。これで充分。


完了です。
右側のネジが固定具になるので、外して取り付けて、閉めなおして終了です。
HDDの時代と比べると交換も簡単になりましたね。


で、Linuxを入れたUSBをBootの最初に設定して、無事にLinux化も完了です。
ディストリは久しぶりにZORINにしました。Winwdowsのアップグレードが近付くとよく名前の挙がる操作性がWinに似たアレです。
ただ11とは余り似ていないような。10とか7とか、XPとか。過去のOSが好きだった人向けだと思います。

では作業は以上です。お付き合いいただきありがとうございました。




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