玉野のイノシシ駆除 体制揺らぐ 協力隊新設も 猟友会は業務撤退(https://www.sanyonews.jp/article/1632407?rct=area_tamano)
市は2020年度から農業主体の地区に地元自治会などで構成する「イノシシ捕獲隊」を設けており、10月には市街地でも捕獲に携われる「捕獲協力隊」制度を新設した。だが主要な担い手である猟友会が「新制度は安全面の不安が大きい」と協力関係の解除を表明。
猟友会が市の業務から撤退へ…
イノシシが増え続ける玉野市で猟友会とのトラブルが明らかになりました。
玉野市では農作物への被害が大きい地域に「イノシシ捕獲隊」を設置し、猟友会と協力しながらイノシシ駆除に取り組んできました。
しかしイノシシは増え続ける一方で、最近ではイノシシ捕獲隊を設置していない市街地でも被害が見られる事から、狩猟免許を持たない人でも駆除に携われる「イノシシ捕獲協力隊」を新設しました。
市としてはマンパワーの増強でより駆除を進めていこうとの考えだったのでしょうが、猟友会は免許を持たない人が多く携わるようになる状況を懸念し、猪捕獲補助隊が発足する前日の2024年9月末で市の業務から撤退を表明しました。
市は猟友会のスキルはイノシシ対策に欠かせない物とし、協力が得られるように働きかけていくとしています。
マンパワーの増強の目論見が、まさかの主要戦力の消失に繋がってしまいました。
これでは本末転倒なので、早く解決に進めて欲しいですね。
…もしや、お金も原因の一つか?
山陽新聞の記事に思わせぶりな一文があります。
引用していきましょう。
猟友会の業務に対して市議会で「委託料(24年度2300万円)が適正か」などと疑問の声が上がったため、今年5月から市鳥獣被害防止対策協議会で新制度の検討を進めていた。
今回の動きと言うのは市議会で猟友会への委託料が高いのではないか?というような意見から出てきています。
猟友会以外の人で捕獲を進めていく動きを模索した結果としてイノシシ捕獲協力隊を結成したようです。なんとなくこの辺りで市と猟友会の関係がこじれて、元々の懸念事項であった無免許者がイノシシ対策に関わるようになる事を理由にすり替えて撤退した…そんな感じでは無いでしょうか。
この手の話しはニュースで良く聴きます。
北海道奈井江町の猟友会では2024年5月に報酬額の低さなどを理由にヒグマ駆除を辞退しています。
イノシシと熊では危険度の違いもありますが、お金を出し渋るような素振りを見せられてまで危険な事をやりませんよという気持ちは当然あるべきでしょう。
表に出てくる話ではないのでしょうが、玉野市が今後どのような条件を出すことで猟友会に戻ってきてもらうのかは非常に興味深いですね。