高梁市落合町阿部の住宅地の一角に「赤羽根古墳群」や、「赤羽根イナリ古墳」と呼ばれる古墳群があります。
高梁市の紹介ページによると2002年に宅地造成をしている最中に発見されたそうです。わりと最近の発見です。
現在までに8つの墳墓が判明しており、その内の2つからは石棺とその中に葬られた人の物と思われる人骨が発見されています。この地の土が粘土層になっており、密閉性が高かった為に保存状態が良かったそうです。
赤羽根は古墳がある周辺の地名ですが、これは赤い粘土質の土を意味しています。
これが現地の様子です。
さすがに人骨まで出てきたら売れないと判断されたのか、それとも貴重な遺跡として残されたのか、宅地造成はなされずに墳丘墓が保存されています。
実際は墳墓が集まった丘が綺麗に保存されているのですが、雑草が生い茂ってただの丘に見えてしまいます。宅地造成まで発見されなかったのも納得ですね。
先に二つの呼称を紹介しましたが、この丘になった部分が「赤羽根イナリ古墳」と呼ばれているようです。そして周辺にもある古墳を含めて赤羽根古墳群と呼びます。
それぞれの墳墓はこのように上から覗けるように整備されています。
ちょっと分かりづらいかもしれませんが、雑草の奥に石室が見えるのが分かりますか?
この丘になっている部分だけで5つの石棺が確認されています。
少し離れた場所にもこちら。
石棺があります。ここだけをアップにしてみると、どういうシチュエーションなのか不思議かもしれないので少し引いてみましょう。
じゃーん。
なんと法面の中にありました。
余りに数が多すぎて工事の際に避けて作ったのでしょうか。
古墳の規模としては余り大きなものではありませんが、このような状態で見られる古墳というのは珍しいのではないでしょうか。
おもしろいですね。
尚、周辺は住宅地になっており古墳群を見学する為の駐車場は整備されていません。駐禁エリアではないので古墳横の道幅が広がった場所には駐車できますが、地元の方に迷惑をかけないように気を付けて下さい。