岡山を訪れた明治天皇
1885年に明治天皇が岡山を訪れました。
三蟠港から岡山に上陸、そこから宿泊地である岡山後楽園へ移動しました。
そして市内で武術の感染や明治維新の際の戦没者の慰霊などを行いました。
2泊後に備前市へ移動、そこでもう一泊してから神戸へ移動しました。
関連リンク:明治天皇・岡山上陸記念碑
庶民に出された拝観心得
現在でも天皇陛下や皇族の方が訪れると沢山の見学者がありますが、明治天皇の時はもっと加熱していたようです。
当時はまだ天皇が神として扱われていたと言うこともあるでしょうし、何よりも明治以前の天皇は庶民の前に姿を表す事が殆どなかったそうです。
それが全国を行幸して行ったのには、江戸幕府の終焉と新たな時代の到来を印象づけるためだったそうです。
明治天皇の印象的な洋装の軍服という姿もそういう意味が合ったのですね。
さて、そういった歴史的なイベントなので天皇をひと目見ようと駆けつける人々にも幾つかのルールが有りました。
ざっくり紹介します。
・晴天続きだったら道に水をまくこと
・天皇が通る場所の人は普段どおりにすること
・立って拝観する場合は、笠、帽子、頭巾、頬かむり、首巻きなどは着用禁止。
通り過ぎている間は手を膝に当てて腰をかがめて敬礼する
・家の床からの見学、筵を敷いて座っての拝観も可。ただし笠や帽子といった先に上げた着用禁止のルールは遵守。
・子連れの場合は子供の腰に住所氏名を書いた迷子札を付けておく
なかなか細かいルールです。
一番上のはルールと言うよりも要望ですね。当時の道の状態を考えると、埃が立たないようにする為だったのでしょう。
その他については良く分かるないようですが、手を膝に当てての敬礼はちょっとビックリです。
時代劇でよく見る姿勢ですが、あれは天皇の前でも通用する敬礼だったのですね。
…と、こんな感じで扱い自体もやはり神な、明治天皇の行幸の記録でした。