2021年10月に実施される玉野市の市長選に立候補している赤松みちひろさんのチラシが届いていました。
先日、もう一人の候補者の柴田よしろうさんの公約を読んだ記事が、意外と好調に推移しているので二匹目のドジョウを狙って赤松さんの公約も読み込んでみましょう。
ただし今回は概要で詳細は後日ポスティングされるようです。
関連リンク:柴田よしろうさんの公約を考えてみたよ!
赤松みちひろさんの公約を深堀りしてみたよ!(かわら版2の感想)
赤松みちひろさんのかわら版3を深掘りしてみたよ!(かわら版3の感想)
「玉野市独自の新型コロナ対策」を全力で取り組みます
項目としては迅速なワクチン接種の環境整備、アフターコロナを見据えた地域振興への対応です。
しかし環境整備については、新市長に変わった時点で既に整っていないと駄目でしょう。
7月中には12歳以上の市民へ接種券が送付されたわけですから、10月の選挙で市長になる人が掲げるべき課題ではありません。
市長としての公約ではなく、現時点の市議としてすべき事です。
もっと言えばこの記事を書く今の時点で整っていなければおかしいです。
なのでこの項目が目指すのは主に地域振興でしょうか。
何をするのかは次回なのでしょうが、玉野で地域振興というと金券くらいしか思い浮かばないんですよね…。
「地域格差のない平等な教育」を目指します
・玉野の待機児童問題とは?
まずは待機児童0を目指すための認可外保育園、民間保育園の招致。
これについては先に資料を見た方が良いですね。
こちらです。
0~2歳までは受け入れに余裕が無い状況ですが、それ以外についてはわりと空いている感じです。
県の資料がH31年4月時点のものが見つかりましたが、その時点での玉野市の待機児童数は「0」。
(参考資料:県内保育所等の現状について H31年4月1日時点)
最新データでは有りませんが、場所を問わなければ入れるという状況のように思えます。
それが赤松さんの「地域格差のない」という表現なのでしょうか。
入れれば市内のどこでもいいじゃないかという問題でもありませんし、岡山市方面に向かう交通の便がいい槌ケ原ちどり保育園と紅陽台ちどり保育園は受け入れる余裕が無い状況です。
・義務教育学校
小中学校を統合する9年間の学校です。
中高一貫校とは違い、9年間を一つの学校として教育を行うスタイルです。
2022年4月から岡山市の山南学園が初の義務教育学校として開校します。
児童数も減ってきているので、一つの学校の生徒が増えるのは社交性育成の為にも良さそうです。
・「特別支援教育の更なる充実」とは?
次の特別支援教育の更なる充実は、資料が見付けられませんでした。
正直、私以外の多くの有権者も同じ感想だと思うんですよね。
「更なる充実」という表現から、現時点での不足は感じられません。
実は非常に不足している状態なので改善します!という訳でなければ、選挙に出す話題としては弱いような…。
バックに社会福祉に関連する組織でもあるのかな?と思いました。
「断らない医療」
市民の皆様からご要望の多い課題に取り組みます。
…という事で、これは市民の声を拾えている現役市議としての強みですね。
内容は緊急医療の拡充整備、小児医療の診療科の充実、午後診療の実施です。
・緊急医療の拡充整備
玉野市の救急指定病院は玉野三井病院、玉野市民病院、大西病院、中谷病院。
(Navitime調べ)
この内の玉野三井病院と玉野市民病院は統合、将来的に新しく建設される病院に集約される筈なので実質的に3つになります。
数の維持なのか、それとも新生市民病院での対応の幅を広げるのか。
・小児医療の診療科の充実、午後診療
小児医療の診療科の充実は子育て世代の移住、定着を目指す上では大切だと思いますが、午後診療は不足しているのでしょうか?
ちょっと分からないというか、市民から要望が多いんだなぁとそんな風に思いました。
→これについては後に出た書面で小児科の午後診療と判明しました。
「安心して暮らせる玉野」を目指します
・高齢者の生活の充実
これは柴田さんと逆を打ち出してきましたね。
柴田さんは若者による町づくりを打ち出しましたが、それに対して高齢者の暮らしやすさです。
私個人としては柴田さんの公約についての記事でも述べましたが、高齢者が多い実情(※2015年の時点で35.4%)があるので、高齢者目線も必要だと思います。
その為には高齢者自身はもちろん、介護をする年代など、幅広い世代が町づくりに参加するべきです。
・障害者の就労支援政策の強化
人気のうどん屋など、活躍の場が増えてきた印象はあります。
昔は障害者のお店というと色物で見るようなきらいもありましたが、最近では味はもちろん価格のメリット面も評価されているように思います。
このブログでも紹介している岡山市のにこにこパンなど、人気のお店もありますし。
どんどん強化していけば、市内の飲食店増加にも繋がって良いと思います。
「玉野の未来」を見据えた行政改革に取り組みます
・玉野市の財政運営を公共施設再編整備・行政職員の人員適正化などで安定化
公共施設の再整備については既に黒田市長時代で市民センターの役割縮小による常勤職員の削減が行われています。
ただし柴田よしろうさんは明言はしていませんが、市民センターの機能の一部見直しを掲げていて、私は恐らく市民センターでの窓口業務の再開だと踏んでいます。(※後にYouTubeの動画で窓口業務再開を明言しました)
赤松さんの再編整備の方針からすると、恐らく現状維持でしょう。ここでは差異が出ましたね。
しかし完了していることを公約に掲げるはずはないので、それ以上の削減も視野にあると思っていいでしょう。
「行政職員の人員適正化」も掲げてるので、何かの中止や縮小が絡むはずです。
数年前に市役所内で話があった玉野市斎場での葬儀の施行についてが怪しいなと私は思いました。
市民福祉として行われてきましたが、市内に民間の葬祭会館が増えてきていることから需要は落ちてきています。
ここで一区切りにすれば、斎場職員の削減ができそうですが…、この議論はまだ生きているのでしょうか。
・地域に合わせた公共施設の適正化
これについては余り分からないのですが、市内に地域差が出るほど公共施設が充実している地域ってありましたっけ?(笑)
強いて言えば図書館のある宇野、簡易的なジム機能を備えたレクレセンターのある玉くらいでしょうか。
奥玉のすこやかセンター、和田の生涯学習センター、築港の日の出ふれあい会館などはあったからと言って住民に便利な施設でもないですし…。
これについても次で詳細が出るはずなので、それを待ちましょう。
玉野市の魅力ある町づくり
そして大きなセンテンスとして分けられている項目で、玉野市の魅力ある町づくり。
ここは興味深いなと思います。
柴田さんはこの点について「・宇野港周辺の魅力作り、市内の観光地との回遊性の向上」を挙げました。
それに対して赤松さんは「宇野港エリア、渋川エリア、みやま公園エリア等」として掲げました。
私は柴田さんの公約について書いた記事で宇野港周辺の魅力づくりについて「個人的にこれは反対です。」と書きました。
理由は宇野港は高松との直通航路が無くなった為に、行き止まりの場所になってしまっているからです。
玉野の南端まで人を呼ぶよりも、比較的岡山市寄りにあって今でも人が多いみやま公園やその周辺に力を入れるべきだと考えています。
港周辺はお店も増えてきているので、その受け皿を作る為に空き家対策などを講じる程度に留めてもいいのではないでしょうか。
なのでみやま公園を掲げてきたのは、センスが良いと思います。
もしかして私のブログを見られました?(笑)
…冗談はさておき。
もちろん宇野港が今後も市内観光の重要な拠点になるのは間違いないとしても、力の入れようはもっとみやま公園に、そして赤松さんの掲げられる渋川にといった形で分配して行くべきだと思います。
スポーツ振興と活気ある町づくり
このスポーツ振興の話しは個人的には唐突に出てきた印象です。
もちろんスポーツも色々とあるので、柴田さんが掲げた「自転車のまちとしての整備」もスポーツです。
後はボルタリングの整備も進んでいますが…。
何を振興したいのかイマイチ分かりません。
玉野は市の規模の割には施設は既に色々と揃っていると思います。
玉のレクレセンターは総合体育館で、玉原には総合運動公園があり、宇野駅前ではフットサルも出来ます。
弓道場なんて国体で使われるほどですし。
これについては次の詳細を待ちましょうか。
後は重複になりますが、玉のレクレセンターのトレーニングルーム。
トレーナーとか居ないので自分で頑張るしか有りませんが、簡易的なジムになってしかも激安料金で利用できます。
意外と知らない人が多いので、もっと告知していくべきではないかと思います。
感想
という事で一通り見てきました。
今回は概要で、詳細は次回以降に配られるそうなので…もしかすると見当違いな意見を書いていたかも知れません。
そこについては修正するか、また新たな記事を書くかしていこうと思います。
内容はざっくりと現時点の市政の延長線上にある感じを受けました。
出馬に伴うインタビューでも「これまでの玉野市政の大きな流れを継承しながら」語られて居られるように、黒田さんの市政の流れを汲む部分が多い印象です。
市政についてアウトサイダーだった柴田さんに対し、市議として携わってきた立場で現状を否定しづらい部分もあるのかもしれません。
個人的にはちょっと新鮮味に欠ける内容だと思います。
今回の選挙では革新を望む人は柴田さんへ、「もし黒田さんが出るなら入れたのに」という人は赤松さんへという流れでしょうか。
黒から赤へ色が変わるだけ…なんて事にならなければ良いのですが。
現時点で立候補を表明している柴田さんとの比較をすると、まず企業誘致が入っていません。
個人的にこれは物凄く減点箇所だと思います。
市の主要産業である造船は先行きが見通せない状況ですから、市の雇用や税収の支えとなる新たな企業の誘致は絶対に必要です。
そして人口問題についても特に触れていません。
なんとなくですが、赤松市長としての最終的な市政の方向性は合併ではないかという可能性も少し感じました。
市内をコンパクトにまとめ上げる事が目標で、その後は岡山市か、倉敷市との合併…?
さすがにそれなら選挙公約にも出てくるでしょうし、考えすぎでしょうか。
とりあえずは次のポスティングを待ってみます。
4 thoughts on “【玉野市長選】候補者・赤松みちひろさんの公約を考えてみた”