備前市伊部を散策していると、工場の脇に小さなお稲荷さんがあるのを見つけました。
ご覧の通り古く、傷みが目立ちます。
しかし塀瓦で、作り自体は非常に立派です。
お稲荷さんは商業のご利益でも知られているので、隣接する企業が整備したのでしょうか。
中に入ってみると、小さいながらもしっかりした作りのお社があります。
外から見た感じで中の手入れも期待半分といったところでしたが、中は予想外に綺麗に整備されています。
花瓶にもまだ新しそうな松の葉が活けてあります。
きちんと手入れが行き届いていて、寧ろ綺麗です。
そして狛狐。
もちろん備前焼で出て来ています。
ただし備前焼性の狛狐や狛犬については、さすが備前市…と論じてしまうのは早計です。
県南部ではわりと多く見られる物です。
それ故に盗難事件が続いて問題になった事もあった程です。
ところで一つ気になったことがあります。
これは一番最初の写真で鳥居の奥にある木の根の辺りなのですが、判るでしょうか?
新芽が出ていた辺りを切り落としてあり、そこに赤い塗料を塗りこんでいます。
お稲荷さんなので朱にした…というのは、なんとなく分かるような気がしますが、なぜここに塗ったのでしょう。
私も神社は有名、無名共によく行きますが、このような処置をしているのは初めて見ました。
新芽が出てこないように農薬や石油を塗り込むというのは聞いた事があります。
ここで用いられている塗料にもそのような効果があるのでしょうか。
興味深い光景でした。