個人の感想を探す若者たち
リデル社が2016年に若者(18~22歳)を対象に調査したよく使う検索サービスのランキングがあります。
これは当時でも大きな話題になりましたし、2019年の現在でもよく引き合いに出されるのでご紹介します。
回答のランキングは下記の通りでした。
1.Google:33%
2.Twitter:31%
3.Instagram:24%
2016年と比べるとinstagramが伸びているので、もう少しシェアを上げているかもしれません。
実際、若い人はSNSで良く検索をします。
そこにはリアルタイムな個人の感想があります。
例えばコンビニの〇〇弁当をGoogleやBingで検索すると、恐らく公式サイトが出てきて〇〇弁当の紹介ページがヒットします。
そこではどんな材料が使われていて、カロリーや価格などが細かく紹介されています。
でも違うんですよね。
弁当を検索した人の多くが欲しいのは、今すぐの感想です。
「〇〇弁当、(゚д゚)ウマー」だったり、「〇〇弁当、実は底上げで量少ないじゃん」とかとか。
欲しいのはそんな情報だったりするわけです。
はたまた、何かイベントを検索する場合でも、Googleでは「〇月〇日〇時~〇時まで、〇〇ホールで開催中」などしか出てきませんが、SNSなら「〇時間待ち」であったり、「今なら空いてる!」という、今の情報が手に入ります。
Googleの高性能な検索エンジンは、現時点では個人が知らせるリアルタイムを検索する術を持ちません。
アフィリエイトは感想をつぶやく個人に負ける
この変化で大きな打撃を受けるであろうジャンルとして、個人的にアフィリエイトサイトは終わるだろうなと思っています。
アフィリエイトサイトをご存じない方の為に説明すると、個人が既存の商品を売る為のリンクを貼っているサイトです。
もちろん貼るだけでは売れないので、その商品の解説を丁寧に行っていきます。
主な戦略としては、公式サイトからでは読み取れない細かい情報の紹介であったり、公式では出来ない他社製品との比較や、あえて製品のデメリットを挙げて購買に繋げて行くようなものになります。
実際に売れた場合、その手数料を頂くというのがアフィリエイトです。
アフィリエイトサイトを嫌う人もいますが、個人的には一定の役割を担っていると思います。
…が、これは時代遅れになるでしょう。
SNSで検索をすれば生の感想が見えるわけです。
例えば新型のスマートフォンの機種名を検索すれば、「買ってよかった」、「ここが残念」、「初期の不具合が出ている」などなど複数人の意見が出てくるわけです。
検索しなくても友人の「新型、凄くいいよ!」という書き込みがタイムラインに流れてくることもあるでしょう。
それらはアフィリエイトの「誰か」よりも、身近に感じられて、しかも実際に使っているのが間違いないユーザーです。
このリアルさにはアフィリエイトも、プロの批評も、店員の説明だって勝てないでしょう。
なのでアフィリエイトは感想をつぶやく個人に負けるのです。
端的な例としてアフィリエイトを挙げましたが、この傾向は色々な媒体に影響を与えるでしょう。
うちのサイトでも観光スポットを紹介するコンテンツがありますが、どれだけ作り込んでも、SNSのタイムラインに流れてくる誰かの感想に勝つことは出来ないと思います。
検索の定義が異なる未来へ
この流れはまだまだ進んでいくと思います。
寧ろまだまだ始まったばかりです。
Googleが無くなることはないでしょうが、使い分けの時代に入ってくると思います。
その商品の詳細を調べたい時はGoogle、その商品の感想を調べたい時はSNS。
そしてサイトを検索上位に入らせるためのSEOも当然に変わってきます。
SNS検索は無視できない大きさに広がっていくのです。
例えばSNSで取り上げられやすいキャッチーさであるとか、内容のシンプルさが求められるのではないでしょうか。