先日、美作市の武蔵の里の辺りへ行った時にこのような看板を見つけました。

保育園建設場所の変更を求める看板

赤文字が消えかかっていますが、

許すな! 住民不在の萩原市政と議会の横暴を
クアガーデン武蔵の里跡地への芯保育園建設断固反対!
新保育園は子供の安全・安心な場所に建設しよう”

…と、このように書いてあります。
クアガーデン武蔵の里というのは、美作市宮本地区で行っている宮本武蔵生誕地としての町おこしの中で作られた温泉施設の事です。

写真提供:岡山県

H28年9月末に閉館、外部的には休業、休館で発表されていたように思います。
そしてH30年4月の臨時議会で正式に廃止が決定しました。

この場所へ大原保育園の移転が検討されています。

現在の大原保育園は大原断層の上に立地している事から、防災の面からも移転を早々に行いたいという事情もあるそうです。
そして保護者会からは新保育園の場所として宮本周辺を求めた事から、施設が残されたままになっているクアガーデン武蔵の里の跡地が候補地に挙げられました。

それがどうして建設反対になったのか?
反対派には二つの考えがあるようです。

まずは看板にも書いてある安全面です。
クアガーデン武蔵の里は宮本武蔵の観光の為に施設や史跡が集中している辺りに位置しています。
建物の正面は宿泊施設で、私が訪れた際も観光バスが2台ありました。
現在は決して観光客が多いという状況ではありませんが、観光地として賑わいを求めていくのは当然です。
それは同時に保育園児が歩き回るであろう場所を車が行き来する事を意味します。

そしてもう一つが観光地としての一体感です。
私が今回参考とした資料の一つに、”「クアガーデン武蔵の里」の跡地利用に関する要望書“という市議会へ提出された要望書があります。
この中で武蔵の里全体像として見た際の保育園の建設への懸念、そして宿泊施設の建て替え用地としての期待も綴られています。
クアガーデン武蔵の里の休止の際にも営業継続を求める多くの署名が集まっています。
武蔵の生誕地として観光施設が集中している中へ保育園が出来るのは明らかに観光地としての一体感を損ないます。
要望書では宿泊施設の建て替えですが、恐らく可能なら観光客を集められる武蔵の名を冠した施設…というのが、住民の本音ではないでしょうか。

美作市が発表したH25年度~H27年度の観光客数は微減。
個人的な感想としても観光客はお世辞にも多いとは言えません。
市の判断として保育園の用地にという意見が出るのは、仕方ないかなとも思います。
使わないままの建物を放置する事も、空き地を作ってしまう事も、やはり観光地のイメージダウンになります。

しかし市民がこれほど観光地としての武蔵の里の在り方を重んじているというのは頼もしいですね。
萩原市長もしっかり着地点を探っていく必要がりますね。

余談ですがこの萩原市長、かつて岡山市長と国会議員を務めたあの萩原さんです。
今は美作市長なのですね。




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