津山市の千光寺へ行ってきました。
岡山県で千光寺と言えば、横溝正史作品のモデルになったと言われる倉敷市真備町が有名ですが、津山市の方は枝垂桜などで人気です。
残念ながら訪問時は桜の季節ではありませんでした。
立派な本堂です。
ご葬儀でもしていたのか、生花用のスタンドが置いてあります。
昔はお寺での葬儀もよくありましたが、最近はめっきり見なくなりましたね。
閑話休題。
開創は応永年間とされる曹洞宗の古刹です。
住宅地の道が非常に細い場所ですが、境内に進むとパッと開けて駐車場も完備されています。
特徴的なのは本堂の真正面に弥勒菩薩の像が設置されている事です。
本堂の外側に仏像というと賓頭盧がよく設置されていますが、それも少し脇の方にずらした場所です。
真正面というのは他に見た覚えがありません。
仏像に対して邪魔という表現は宜しくありませんが、実用的にも余り良いとは思えません。
何かしら設置の経緯があるのかもしれませんね。
曹洞宗は中国から伝わった禅宗の一つです。
座禅自体に集中するスタイルから黙照禅が特徴です。
日本へ曹洞宗を伝えた道元が中国から帰国したのが1227年なので、応永年間の開基とされる当寺は日本の曹洞宗の歴史から見てもかなり古い寺院です。
ちなみに岡山県では県西部で多く見られる宗派で、津山では真言宗や天台宗が多いようです。
私の故郷の玉野では寺院さえありません。