岡山県の通過儀礼についての資料を読んでいると、真鍋島の岩坪にあった産室という習慣の記載がありました。
山に掘っ立て小屋があり、そこで女性が生理の時期と出産前後の時期を過ごすという内容です。
明治時代に島の巡査が止めさせたという記載もあります。
恐らく神道の穢れの思想と、出産直後の女性を家の仕事から解放する為に隔離したのでしょう。
しかしお産の時期のそれは三週間にも及んだそうです。
いくら家事から解放されるとは言っても、山の中の掘っ立て小屋で体に負担の大きい時期に三週間はデメリットの方が大きそうです。
残念ながら産室の住環境についての記載はありませんでしたが、巡査が止めさせたというのが現実を物語っているようです。