少し前にサイトの資料として「日本怪奇名所案内」という、全国の心霊スポットを紹介する本を購入しました。
1976年出版の本ですが、せっかく購入したので幾つかスポットを紹介してみたいと思います。

幽霊が遊ぶ校庭のブランコ(鳥取県)

鳥取県倉吉市の怪談です。
これは一応場所の特定が出来ており、久米中学校のようです。

投稿した高校生が才ケ崎の人だと明かされています。
才ケ崎は倉吉市三江の地名で、三江の学区の児童は久米中学校に進学するそうです。

この校庭で自転車に乗って遊んでいたという投稿者は、校庭のブランコが無人で勢いよく動いているのを目撃します。
この時点では余り不思議に思わず、自転車で近づいていると不意にブランコと接触してしまいました。その感触がまるで人が載っているようだったので、ハッとして前を向くと男性が乗っていました。
しかし謝罪して再び男性を見ると、そこには誰もいなかったそうです。

この投稿については2つ不審な点があります。
まず1つは中学校の校庭にブランコなどの遊具があるのか?という点です。

ここについて少し調べてみましたが、学校や公園に設置されている遊具の多くは12歳(小学校まで)の年齢を対象に作られているそうです。
精神年齢的な部分で遊ばなくなるという事もあるのでしょうが、大人の体型に近づく中学生を対象とした遊具自体が少ないようです。

ただし大人でも使えるブランコもあるので、それ自体を否定するべきではないですね。

そしてもう一点。
この投稿者は実は中学校のOBの高校生です。卒業した中学校の校庭で自転車遊びをするために訪れていた時に遭遇した怪談です。
時代柄を考えれば学校の校庭というのはオープンだった筈ですが、なんとなく不思議なシチュエーションです。

この投稿者はもう一つの怪談を投稿していますが、そちらは購入してのお楽しみということにしておきましょう。

琉球大学裏の坂道に女の幽霊(沖縄県)

今回はタイトルにはっきり学校名が記載されています。
しかし学校の裏なら公共施設の怪ではなく、道端の怪の方がふさわしいような…。

閑話休題。
投稿者は男友達と二人で琉球大学裏の坂道のあたりを歩いていました。

琉球大学の周りには条件に合致しそうな場所が複数ありますが、概ね景色はこのような感じです。
確かに夜は寂しい雰囲気になりそうです。

二人が進んでいると、反対方向から若い女性が静かに坂を下ってきました。

ここで男性は何気なく女性に行く先を訪ねています。
この時に女性は「通りまで」と答えました。その時に男性は雨上がりの坂道で足を滑らせて女性の手に触れてしまったそうです。
するとその手は氷に触れたように冷たかったのです。

その後、女性は街灯を避けるように歩きながら、横道に消えていってしまったそうです。
これだけなら不気味な女性がいたという事で終わりそうですが、投稿者は一週間後に再びその女性に出会っています。
後から分かったことですが、その辺りで若い女性が失恋のために首吊り自殺をしていたのだとか…。

余談ですが、投稿するのに誤魔化したのだと思いますが…、見知らぬ女性の行く先を聞いたり、さりげなく手に触れたり…。
投稿者さん、ナンパしようとしましたね?(笑)

真夜中の宿直室に出るお化け(京都府)

舞鶴市久田美にある会社の宿直室の怪談です。
宿直をしていた男性がベッドに入って休んでいると、人の気配を感じました。
そこでドアの方を見てみると白い人影が立っています。

その人影はなんと…箒とチリトリを持って消えたのです。
男性は身動きができないまま金縛りの状態になっており、ようやく動けるようになって廊下に出ていくと、箒とチリトリは廊下に揃えて置いてあったそうです。
後から従業員に話を聞くと、過去に「角田のじいさん」と呼ばれる掃除好きの従業員がいたそうです。
しかし宿直室で死亡し、投稿者はその後に雇用されていたのです。

死して尚、掃除にやってくる幽霊。
投稿者の掃除が甘かったのかも知れませんね。

…と、長くなってきたので今回はここまで。
また徐々に追加していきましょう。

この本の他のスポットについてはタグの「日本怪奇名所案内」をご確認下さい。




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