少し前にサイトの資料として「日本怪奇名所案内」という、全国の心霊スポットを紹介する本を購入しました。
1976年出版の本ですが、せっかく購入したので幾つかスポットを紹介してみたいと思います。

京都深泥池の女幽霊(京都府)

京都の深泥(みどろが)池の怪談です。
まず池はこのような感じです。

幽霊の目撃情報が多い場所として紹介されていますが、意外にも住宅地のそばにある池です。

怪談としては定番で、池の近くで女性を乗せたらいつの間にか姿が消えてシートが濡れていた…というものです。
乗せたのが池の近くだけに「どうして濡れているのだろう」という点が、少し不気味に感じられますね。

羽田空港の沖に火の玉(東京都)

羽田空港沖のジェット機が事故を起こした辺りで月の夜に火の玉が浮かぶという怪談です。
海面に白い服を着た人間の姿が浮かぶなどの現象も起こるそうです。
周辺にはジェット機の燃料の匂いに似たシンナーっぽい匂いがするのだとか。

羽田沖ではこの本が出る10年前の1966年には当時飛行機の単独事故として世界最大の被害を出した全日空羽田沖墜落事故が起きています。

亡き夫の骨を洗う若き未亡人(沖縄県)

これは怪奇現象ではなく、風葬の様子を見た体験談です。
風葬は遺体を埋葬するのではなく、放置する事で風雨にさらして自然に返すという方法を取ります。

この本の中で紹介されているのは、その行程の最後に行われる洗骨です。
遺骨に残った肉を削ぎ落とし、骨を洗って改めて埋葬します。
著者に話を提供した男性は風葬を知らず、最初は怯えながら見ていたそうです。
しかし女性が泣き崩れながら骨に頬ずりをする様子には「胸を締め付けられるような気持ち」だったと話しています。

何も語らずとも、儀式の神聖さを感じ取られたのでしょう。
タイトルにもある通り、女性が洗骨していたのは新婚間もなく事故で他界した夫の骨だったそうです。

…と、長くなってきたので今回はここまで。
怪奇現象の本に紹介されているのは相応しくありませんが、風葬の様子が描かれているのは興味深かったです。
また徐々に追加していきましょう。

この本の他のスポットについてはタグの「日本怪奇名所案内」をご確認下さい。




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