倉敷市玉島乙島を散策していると、住宅地の中に石碑がありました。
道路と住宅地の中間という、ちょっと中途半端な場所にあります。
これは泉谷の大井戸と呼ばれる井戸の歴史を解説した物です。
乙島がまだ島だった頃に住民が用いた共同井戸の一つです。
写真では文字が読みづらいかもしれませんが、井戸の歴史が刻まれています。
泉谷というのは周辺の地名で、四季を問わず豊かな水を湛える泉があり、その周辺に人が住むようになったことから生じた地名なのだそうです。
この泉も同じ水源をもっているのでしょう、現在でも枯れていません。
源平水島合戦の際には数千という兵に水を供給したというのは、かなりの名井戸です。
だからこそ前述の通り道路の中で中途半端な場所にあっても、移動されたり撤去されたりする事なく残され続けているのでしょう。
この石碑は合戦から800年の記念事業として1983年に建立されたようです。
現在はさすがに飲用には用いていないようで、中には金魚を泳がせていました。