備前市の中心市街地にあるアルファビゼンに行ってきました。
アルファビゼンは1984年にオープンした複合商業施設です。
核テナントに天満屋ハピータウンを迎え、備前市の商店やマクドナルドなどの全国チェーンの飲食店も加わって開業しました。
商圏は備前市のみに留まらず、岡山市東部を含む周辺自治体や県域を越えて兵庫県赤穂市なども含まれました。
しかしその赤穂市にジャスコができ、更に徒歩圏内でマックスバリュが出店する等の要因から、集客力が著しく低下します。
そして2002年に天満屋ハピータウンが撤退します。
その穴を埋める核テナントを迎える事は出来ず、アルファビゼンも閉店しました。
閉店後にNPO法人が賃貸していた期間はありますが、建物の外観はアルファビゼン当時のままです。
上の写真のようにあちこちにロゴマークや店名が残されています。
建物の中はがらんどうの状態で、什器のようなものが僅かに残されている程度です。
閉店後に14トンもの電線が盗まれるという事件が発生していますが、出入り口の辺りから見える限りでは荒らされたような感じは見られません。
ちなみに什器の奥に映っているのは幽霊などではなく、私です。
カメラのレンズを窓に押し付けて撮影していたのですが、このポーズで見るとお腹がデブっぽく見えますが…、まだ出てません(笑)
立体駐車場の出入り口かなと思ったのですが、関係者以外立ち入り禁止と書いてありました。
商品を納入する為の出入り口だったのでしょうか。
現在、アルファビゼンの周りは路上駐車が多く見られます。
停めても迷惑になるわけではない場所なのですが、どうせなら大量にある立体駐車場を利用してしまえばいいのにと思いました。
月極でお金をもらえれば眠らせておくよりもプラスです。
ちょっと見づらいかもしれません。
しっかり読みたいよ!という場合は、画像をダウンロードしてコントラストを調整するなどしてみて下さい。
知事として長野士郎さんの名前があります。
そして建物の周囲にはこのようなポールがあります。
こちらは恵比寿宮の跡地を示しています。
そしてこちらは片上脇本陣跡です。
アルファビゼンの敷地内に含まれた史跡を表しています。
脇本陣があった事からも判る通り、この地は古くから備前市の中心部だった場所です。
アルファビゼンの閉店から18年もの年月が過ぎました。(※訪問時は2019年)
建物は再利用を断念して取り壊しの計画が進んでいますが、早く中心部らしい姿を取り戻せると良いですね。
ところでアルファビゼンの近く…というよりは、マックスバリュの正面にこのような看板が3つあります。
上の二つの看板はどうやら前述の少しの間だけ入居していたNPO法人に関連するもののようです。
このNPO法人はかなり安い金額で建物を借りる代わりに、建物の必要な修繕などを行う事と、撤去時に建物を倒して土地を更地にして返還するという契約を結んでいました。
しかしNPO法人の運営が行き詰まり、それは果たされませんでした。
そしてこちらも前述してある電線の盗難についてです。
書いてある内容が真実だとすると、当初は電線の盗難について公表していなかったのでしょう。
それが公表されたという事の報告をしているようです。
…と、このような感じでなかなか興味深いアルファビゼン周辺の散策でした。
次に来る時は廃墟ではなく、新しく出来るであろう次の施設を見学してみたいですね。