市民会館の廃止を可決 玉野市議会 老朽化受け 賛成16票、反対3票(https://www.sanyonews.jp/article/970196)
2019年12月23日に行われた玉野市議会で、玉野市民会館を2020年3月末までで廃止することが可決されました。

既に廃止が既定路線で進んでいましたが、市民会館の廃止は市の条例により市議会議員の出席者の内2/3の賛成が必要であるとされていたので、これで手続きが完了となりました。
賛成が16票、反対が3票です。
つまり、2020年4月から、玉野市に市民会館は無くなります。
市長からは将来的に行われるであろう競輪場の改修にホールを盛り込むことで市民会館との複合施設とする案が出されていました。
しかしそもそも競輪場の改修時期が未定です。
市民会館廃止に関しては2019年9月の玉野市議会総務文教委員会で具体的な話し合いが行われていました。
この時に最低限の改修を行って延命する案も検討されました。
しかし未実施の耐震補強、壊れている冷房の修理などで掛かる費用は数億円とされ、築60年になる建物へ実施するよりは新しい市民会館を考えたほうが良いだろうと結論付けられました。
この件については下記のような意見が噴出しました。
「築60年が来ることは分かっていたはず」
60年は公共施設の寿命の目安とされる築年数です。
そこに向けて新しい市民会館を作る計画が進められていなかった事自体が、怠惰であると批判されてもおかしくはないでしょう。
特に現在の市長は4期目と長く続けて玉野市政に携わってこられたわけですから、これまで市民会館の改修/新設について考えていなかったのかという批判はやむを得ないと思います。
「5万9千人の人口がありながら市民会館がいったん消えるのはおかしい」
県内の市は平成の大合併時に町から市へ移行した自治体を除くと、どこも500人以上を収納するホールを有しています。
減少傾向にはあるとは言え、これだけの人口を有していて市民会館が無くなるのは、確かに寂しいです。
「閉館までにきちっとした案を示すべきだ」
現時点できちっとした案は出ていません。
市民会館をどうするのかは何も決まっていません。
競輪場の件も市長からの案として出ているに過ぎず、玉野の市民会館不在は長期に及ぶ可能性もありそうです。
「代替施設でずっといくことは考えられない」
この意見にある代替施設は先に挙げた9月の委員会で挙げられた下記の施設です。
・荘内公民館(市民センター)多目的ホール(固定式250席)
・すこやかセンターやまももホール(可動式126席)
・ミネルバ多目的ホール(同112席)
・玉野総合医療専門学校体育館(パイプ椅子約300席)
・灘崎文化センター(可動式635席、岡山市南区片岡)
・レクレセンターミーティングホール(定員300人)
この中で規模的に現在の玉野の市民会館に近いのは、岡山市南区の灘崎文化センターです。
当面は市外の施設を中心に回していくことになるのでしょうか。
財政が厳しい状況で、新市民病院なども控えていて余力がないのは当然です。
病院に優先して市民会館というのも、ややおかしいと思います。
せめてどうなるのか、どうすのか。その計画や方針だけでも決めてほしいなと思いました。