【高梁市】国道沿いに残された室戸台風の爪痕の歴史を辿る

高梁市の中心市街地の辺りにある観光駐車場のそばに、このような石碑があります。
国道180号の交通量の多い道路沿いにあるので、姿を見たことがあるという人は多いでしょう。

私も以前から存在は知っていたのですが、今回ようやく内容に目を通してきました。


こちらです。
近くで見るとかなり古い事が分かります。

こういう石碑はかなり長持ちしますが、半面で風雨にさらされている内に文字が読みづらくなっていく事もあります。
今のうちに読もうと一念発起して正解でした。

では内容に。


要約します。
9月21日に急に風雨が強まり、高梁川で「未曽有の大氾濫」が発生したそうです。これは室戸台風の影響によるものですね。

周辺の平坦な土地全てが被害を受ける程だったと記録されています。

高梁市は四方を山に囲まれた盆地状の市街地です。

この辺りが全て水に浸かるような状態だったのでしょう。
岡山県の国庫補助金から援助を受けて昭和10年6月~同14年10月まで復興工事が行われたそうです。
総工費は288,107円とあります。

昭和9年ごろの貨幣価値についてネット検索をしてみると、概ね当時の1円=2千円~2千5百円くらいというのが相場のようです。
ではざっくり2千円程度だとして計算してみましょう。

5億7千6百21万4千円です。
高梁川ではこの石碑の近くにある方谷橋も台風の被害で失われ、昭和12年に架けなおされました。
室戸台風による被害に関してはネット上でも様々な史料があります。興味がある人はぜひ調べてみてくださいね。




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