1982年の観光便覧を入手しました。
その中には当時の国民宿舎、国民休暇村一覧の項目がありました。
せっかくの資料なので、当時の国民宿舎の現在の様子を調べて行ってみようと思います。
…という事で、今回は岡山市の桃太郎荘に続いて2回目、玉野市にあった玉野荘を紹介していきます。
1959年に開業した国民宿舎です。
なんと中国地方初で、全国でも8番目という歴史のある施設でした。宿があったのは岡山県下最大の海水浴場である「渋川海水浴場」です。
玉野でそんなに早いというのが驚きでしたが、宿泊施設の需要が充分にあったのですね。
では現在の様子を見て行きましょう。
玉野荘の跡地はダイヤモンド瀬戸内マリンホテルが出来ています。
ただしこれは正しい表現ではありません。正確には玉野荘の施設が老朽化した際に、シャロンという会社と共に新たに建てたのがマリンホテルです。
なので国民宿舎ではなくなったものの、玉野荘の直系に当たる施設としても間違いないでしょう。
過去の地図に玉野荘が掲載されている物がありました。
地図の左側にある施設がそれです。マリンホテルよりは随分と小さな施設です。近くには旅館もあるので、当時の渋川海水浴場は小規模な国民宿舎だけでは抱えきれないほどの宿泊客がいたという事なのでしょう。
廃業時期は不明ですが、マリンホテルの開業が1988年なので建設にかかる期間を考慮すると1986~1987年頃に廃業でしょうか。これについては確たる資料があれば、また追記します。
次回はリストの順番では総社市の雪舟荘になりますが、こちらも以前の記事で紹介しています。
なので次は備前市の国民宿舎ひなせを紹介しようと思います。