岡山駅前の噴水 いりませんか? 最低価格は8万2千円(https://www.sanyonews.jp/article/1503615)
JR岡山駅東口広場にある「ピーコック噴水」が、最低価格8万2千円で売りに出されています。
路面電車の乗り入れ整備に伴い、今春に撤去する必要があり、岡山市は再活用してくれる引き取り手を募っています。
安い…と思ったら、罠
岡山駅東口広場への路面電車の乗り入れの事業に伴い、駅前の名物であるピーコック噴水の撤去が近付いています。
噴水維持を求める署名活動なども行われたようですが、2024年春には撤去しないといけないようです。
そこで岡山市は噴水の売却を決めました。
単に撤去して壊してしまうよりは、再び人目に付く場所で第二の人生を歩めれば…という事のようです。譲渡の条件も岡山市内への移設である事と、開かれた場所である事などが挙げられています。
販売との事なので岡山市が有する施設、公園類への移設はとりあえず無しの方向で進んでいるのでしょう。
ところでこの最低価格は随分と安いですが、もちろん裏があります。
大型の噴水なので維持費が膨大です。山陽新聞の記事を引用すると「ノズル交換や水道、電気代など年間維持費に約600万円」だそうです。
これは全国的に噴水が減ってきている理由でもあります。私の住む玉野市でも市役所の前に設置されている噴水は随分と前から動かなくなってしまっています。
ふとお金の計算をしてみた
山陽新聞の記事では噴水の歴史についても紹介されています。
1972年開催の岡山交通博覧会の収益5,000万円で東口前の広場を整備した際に設置されたもので、当初は岡本太郎の彫刻を検討していたそうです。
しかし反対意見(クレイム)があった為に噴水に変わったそうです。
ちなみに噴水のデザインを手掛けているのは岡本太郎が当時所長を務めていた「現代芸術研究所」です。奇抜な作風の同氏の作品への懸念があったのは理解できますが、もしそのまま彫刻が作られていれば観光スポットとして人気を集めたのは間違いありません。ちょっともったいない気もしますね。
完成したのは1975年です。
という事は約49年も運用されてきたわけです。貨幣価値は変動しますが、現在の維持費の600万円で統一して考えるとして…。
この噴水は完成から撤去予定の今春までで約2億8千8百万円の維持費が費やされてきたことになります。
岡山市が引き続きで噴水を手元に置こうとしないわけが分かるような気がしますね。
しかし新たな場所での活躍があるなら、必ず見にいきたいと思います。