【動画】玉野にもいるぞ、元気のいい議員! 氏家議員の一般質問を振り返る(R3.12月)


昨日の動画で浅口市の香取議員がネットで話題を集めているという事を紹介しました。
その賛否については色々とあると思いますが、どのような形であれ地方議会が注目を集めるのはいい事だと思います。

さて私の故郷である玉野市にも氏家議員という元気のいい議員がいるのでご紹介します。
現在の玉野市長、柴田さんが就任した直後の令和3年12月に開かれた玉野市議会の一般質問の動画です。

この時の質問内容は市長の公約についての確認でした。口調こそ穏やかではあるものの、なかなか激しい攻防戦でした。
幾つかピックアップしてみましょう。

玉野再始動とは?

柴田市長が市長選へ出馬した際に掲げたのが「玉野再始動」でした。
氏家議員の最初の質問は、それがどういう意味なのかというものです。

市長「市長になる前市役所の外から見ていて 市の財政状況や人口減少など様々な要因があると思いますが市全体が停滞しているように感じておりました。
ふるさと玉野をもう一度動かし始めすべての世代が住み続けたいと思える玉野市を作りたいという思いを込め玉野再始動というスローガンを掲げた
氏家「我々議員また市職員さらに前市長についても再始動が必要なくらい休止しているということなのでしょうか

氏家議員は市長が選挙の際に現在の玉野市が良くない状況であるという事を掲げたのに対し、それまでの市運営に携わってきた立場として不快感を抱いていたのですね。この後の質問もそういうスタンスで行われていきます。
確かにこれに関しては市長になった後について考えていなかった、やや不用意な発言だったかもしれませんね。この後で氏家議員が「市長はここで変わりましたが議員、職員は変わっていません」と続けますが、選挙時に批判した対象と一緒に働くことになる事は想定していなかったのでしょう。

これに対して、市長は下記のように答えています。

市長「市役所の外から見たときに市全体が 停滞をしているというように感じておりました。その状況を動かしていきたいと考え再始動を掲げたものでありますが、議員の皆様や市の職員また全市長が市のためにご尽力をされていたということは十分に認識をしておりまして決して休止していたというふうには思ってございません

この返答を引っ張り出してしまうと、再始動を掲げた市長自身がその必要を否定したようになってしまいます。
これから首長を目指そうという人は、中にいる人を批判しすぎないように気を付けた方が良いかもしれませんね…?

県政と繋がっていれば何が出来る?

柴田市長は県庁出身です。玉野市長選に出馬する為に退職するまで37年も勤めていました。
そこで市長選の時には県庁とのつながりの強さもアピールしました。確かに年齢から言うと県庁のトップクラスが同僚や近い後輩だったわけですから、それは期待できそうですが…。
氏家議員はそれも一刀両断します。

氏家「うちの市長は県の職員出身ですからこれをちゃんと優遇してください。そんな岡山県庁でいいわけないでしょ

…確かに。
市長が県庁出身だから県とのやり取りがスムーズになるのであれば、岡山県は人によって対応が変わってしまうという事になります。
そして岡山県庁が正常に動いているのであれば、市長の県庁出身という肩書は強みを持たない事になります。これもなかなかシビアなツッコミだったと思います。
ちなみにこれに関して市長からの返答を求めておらず、次の質問に移りました。

臨時交付金の残金について

の残金について、その用途に触れたことについて。
市長就任の所信表明の際に新型コロナウィルスの流行の際の臨時交付金が残る事を前提に、その用途について触れた事について、残った時点で触れるべきではないかとの批判が行われました。確かに交付金なので本来の用途で使えるだけ使うのが大前提で、残った金額の用途まで考えているのでは交付金を残して別の事に使おうとしているという見方をされていしまいます。
市長は市役所に入ってみると思っていたよりも財政が厳しかったという事を発言しており、自身の公約実現の為の資金として交付金の残金を当て込んでいた部分はあったのでしょうが…。

市長「私もちょっと 配慮が足りなかったかなと思います
上のような言葉を引き出しています。

一歳までの子供に給付金があるのは嬉しいけど…

在宅で育児をする家庭に、子供が一歳まで給付金をという施策についてです。

氏家「手当が支給されることで子育てしやすいより良い街であるなら、子供が2歳になったら若い世代が魅力を感じんようになるような気がするんですがその辺はどうなんですか
市長「育児休業給付金がお受け取ることができるのが通常一歳までという風になっており、ますまた本市の財政状況も踏まえましてできるところからやっていこうということでまずは一歳までというふうに考えたもの

育児休業給付金はいわゆる育休、労働保険で取得できる制度の内容に合わせたという事ですね。
ちなみに市長は続けて育児休業給付金が理由付きで2歳まで延長できる事から、効果が見込めるなら2歳まで延長する事も検討すると述べていますが、結局それは氏家議員の言葉を借りれば「子供が3歳になったら若い世代が魅力を感じんようになる」ことなんですよね。
要するにお金以外の面で子育ての魅力がある街づくりをしないと効果が無いですよという事なのだと思いますが、やや短絡的な返答になってしまいましたね。

これについて個人的に思うのが、私の隣人で実際に起きた出来事です。
玉野で子供を産んで育てていましたが、お子さんを保育園に入れるに当たり、玉野より岡山市の方が充実していると理由で転居しました。
4歳くらいまで優遇しないと、美味しい時期だけ玉野で過ごして他市へ転居という事が起こりうるのではないでしょうか。

市民センターの窓口業務再開について

こちらも市長が最初から掲げてきた公約です。
玉野市では市内にある市民センターの窓口業務を廃止、コンビニに移譲したり配達可能にしたりすることで、人件費削減につなげました。
しかし一部では市民センターでの業務再開を望む声があり、柴田市長はそれを公約にしました。

氏家「勝手にパーンとやったわけじゃないんだ。せぇなりにみんなの意見を聞いて進めてきたのがこの結果なんですよ
説明会を何度も開き、同意の上で決めた事に対して、市長が少数意見を拾い上げて再開させようとするのはどうかという意見です。
これに関してはまだ市長就任から間がないので、これまでのやり取りをしっかり見て決めてくれとの意見までで、返答は求めませんでした。

この辺りから氏家さんはヒートアップしてきて、方言が強くなってきています…(笑)

商業施設の出店について

玉野市荘内地区にハローズの出店計画がありましたが、地元の反対があった為にストップしたまま…という案件があります。
これも買い物難民の解消として公約に掲げた一つです。
これについての質問への回答は下記。

市長「この課題解決に向けましては公正中立な立場ということは当然ですが市民生活の利便性の向上、市民の暮らしを守るという様々な観点から総合的に判断をしなければならないという風に考えております
事業者に連絡を取ったものの動きはないという返答のみだったようで、反対運動がある以上、市としても積極誘致にも動けないでしょうし、結局停滞したままの状態でキープという事になるようです。

氏家「ということは市長が変わって判ついたからできる問題じゃないというふうに理解すりゃえんじゃな
市長の事業者に聞いてきましたアピールもあっさりぶった切る冷たい一言でした。

 

…という感じで、なかなか切れ味のある質問が出来る議員さんです。
この質問で市長の掲げてきた多くの公約はクリアーする上で予算などの問題があるという事が明らかになりました。
勿論その後、市長はスケールダウンをしたりしながらも公約の実現に向けて動いています。一部には選挙前の勢いがそがれた事への批判もあるようですが、ゼロ回答にしないように進めて行っているのが見えるので、個人的にはそれほど批判的な立場にはありません。

このように地方議会もじっくり見てみると、面白い議員や、市長に対してきちんと発言できる議員というのがいるものです。
皆さんの地元の議員さんも、色々と調べてみましょう!




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