ネット通販で昔の津山市の観光用リーフレットが販売されていたので購入しました。
鶴山公園の城跡の石垣がデザインされています。フォントに時代を感じますね。
この手のリーフレット類は意外と年代が不明なものが多いです。
本と違って発行年月日などは書いていません。
なので掲載されている施設や入場料などから推測する事になりますが…。
このリーフレットには何故か年月日のスタンプが押してありました。
持ち主が押す事はないでしょうし、配る側が管理用にでも押していたのでしょうか。謎です。
しかしこれによって昭和37年11月の物であることが分かります。西暦では1962年です。毎年リーフレットが更新していたとは限りませんが、1960年前後くらいと考えた方が良いかもしれません。
1962年は最初のオリンピックの2年前、交通網の整備などが急ピッチで行われていた頃でしょうか。それに伴って人々が観光で遠方に出やすくなっていった時期とも言えそうです。
津山市の概要。
写真の中央のやや左寄りが津山城跡、鶴山公園です。
市街地は建物が立ち並んでいて既に発達している様子が伺えますが、それ以外の部分はまだまだ手付かずのように見えます。
大手町デパートの開業が1970年、郊外の店舗が出てきて同店が閉店に追い込まれるのが1991年です。
当時の郊外は本当に未発達だったのでしょう。
では掲載されている観光地を見ていきましょう。
まずは「津山郷土館」。
これはレアですね。現在の津山郷土博物館の前身となる施設です。
1988年に旧市役所庁舎の建物に津山郷土博物館が開館、郷土館はその前年の1987年に閉鎖しています。
その下には作楽神社が掲載されています。
戦前に英雄として扱われていた児島高徳の伝説が残る神社です。戦後になってそのような扱いは無くなったと聞きますが、年代的にまだまだ英雄としての高徳を記憶にとどめている人が多かったはずです。それが観光リーフレットに掲載されている理由かもしれませんね。
そしてこちら、津山市の市立動物園です。
施設としては比較的最近の2011年までありましたが、正直晩年の印象は鶴山公園の中にある飼育小屋といったものでしかありません。
wikipediaを見ると動物園らしいラインナップの時代もあったようで、写真のような人出もそれなら納得できますね。
賑やかな商店街の様子も。
現在ではその中にアルネ津山が出来ており、商店街の賑わいは嘘のようです。
お土産・特産品一覧。
今では販売されていないものも多いですね。
お菓子のウラン峠は…、なんだか食欲をそがれそうです。
それと泥天神はお土産として気軽に入手できるものではなくなってしまいました。
桐襲と雪しぐれは食べたことがあります。前者は私のサイトでも紹介しています。
→関連リンク:桐襲(岡山の街角から)
これが約60年前ですから、老舗や定番の土産菓子として生き残るというのは本当に大変なことなのですね。