美作市の旧英田町の地図を確認していると「甲羅干しの腰掛」というスポットが掲載されていました。
これは何ぞや?と思って調べても余り詳細は出てきませんでした。
という事で現地に飛んでみました。
これが甲羅干しの腰掛です。
座りやすそうな天然石にそれらしい名前を付けた感じでしょうか。
座ってみると意外と座り心地が良く、土手の向こうの川の流れを眺めていると時が経つのも忘れてしまいそうです。
ところで石のそばにこのような看板があります。
白亀伝説の碑→
どうやら腰掛石は白亀伝説というものになぞらえて設置されているようです。
という事で歩を進めてその伝説の地を訪れる事にしました。
土手道をずっと進んで住宅地が見えてくるあたりに、このような社が設置されています。
史跡・白亀由来之碑とあります。説明の文書があるので読んでみましょう。
ざっと要約すると今から約1200年前にこの辺りで白いカメが捕らえられました。
とても珍しいので郡司と国司が天皇に献上し、大いに喜ばれたそうです。この二人は出世し、住民らはその年の税金が免除されました。
これが小原白亀伝説の概要です。
看板にもありますが昔は白い生き物が縁起物として重宝されていました。
今でも白蛇グッズは開運のお守りとして人気ですね。鏡野町にも白鹿が見つかったという故事があり、石碑が作られています。
→関連リンク:朝廷へ献上された白鹿発祥の地
よく見ると白いカメの置物も作られています。
恐らくアルビノだったのでしょう。メラニンを形成する遺伝情報が欠損した状態にある生き物を指し、人間にもアルビノの人はおられます。
自然下では白い外見が目立ちすぎる為に狙われることが多いとされます。特に亀の住んでいる環境だと生き残るのは難しいでしょうから、相当に珍しい存在であったことが想像できます。