岡山県に拠点を置くパチンコのチェーン店に「ジャンボ」があります。社名と同じ「サンエイ」という店舗も運営しています。
運営会社はサンエイグループといって、倉敷市平田にあるサンエイに隣接する場所が本社です。
ここもかつてはジャンボでした。
実は私は学生時代に同社の会社説明会に行った事があります。
私の就職活動の時期は非常に景気が良くなく、早々に内々定を頂いていた会社が親会社の倒産により取り消しになるという憂き目に遭っています。
そこで切り替えて出来るだけ予定を詰め込んで、多くの会社の話を聞いていました。
その時に話を聞いた一社がジャンボの運営会社の三栄です。
パチンコの業界に興味があったわけではありませんが、当時のパチンコは不景気の中でも成長を続ける産業でした。
なので会社説明会の条件が非常に良い物が多かったのです。
交通費負担、食事付き、更に説明会の会場も駅前の一等地のホテルや貸しホールを利用などが主流で、電車やバスの乗り継ぎは必要ありませんでした。
ジャンボも場所は倉敷駅前で、交通費は忘れましたが食事付きの条件です。
なのでパチンコの会社と他の会社の説明会や面接を同日にスケジュールに組めば経済的に助かるわけです。
もちろん大前提として条件が合えば行く気もありました。給与面も好条件でしたし。
しかしジャンボは個人的に余り条件に合わなかったのです。
今サイトで確認したところ県北の店舗は真庭だけですが、当時はもう少し県北が多かった筈です。
私は当時は後に結婚する女性と交際しており、相手の勤務先の都合から玉野からの通勤が条件でした。ジャンボの場合は最初は色々な店舗を回る必要があったのです。
早い段階で条件に合わないと感じて帰ろうと思いました。
ただ、当時のジャンボの説明会はやや強引な感じがありました。
面接は社長と人事責任者が行い、業務の説明のために格闘家のような非常に体格の良いお兄ちゃん(どこかの店舗の店長らしい)が来ていました。
このお兄ちゃんは自身が話をする時以外は出入り口に仁王立ちをしています。
そして一通りの説明が終わるとやおら一次選考の予約を取り始めます。それが終わったら皆で焼き鳥屋で飯にしましょう、と。
流れとしては半強制だし、お兄ちゃん怖そうだしで、参加者は次々と選考の予定を入れていきます。
しかし個人的には選考は興味がなかったのと、今も昔も酒席が嫌いで焼き鳥を食いたくなかったので帰ることにしました。
「すいません、選考は辞退させていただきます。なのでお食事をご馳走になるわけにいかないので、これで帰ります」と。
他にも誰か出てくるかと思って建物の入口で少しだけ留まっていましたが、私以外の参加者は全員が選考の予約を入れたらしく出てきませんでした(笑)
この話には後日談があります。
実は当日に説明会に居られた社長から直筆の手紙が届いたのです。
もう処分してしまいましたが、流れで一次選考を予約する人の中で1人席を立った私が印象的だった事、そして今後の就職活動の応援ともし再び興味を持つことがあれば選考の希望は受け入れるという旨のことが書かれていました。
就職活動を通してお決まりのフレーズによる手紙を受け取ったことはありますが、こういう明らかな個人に対しての手紙を受け取ったのは三栄が最初で最後でした。
強引だったとか、店長がゴツかったとかマイナスな事も書きましたが、この手紙の件を通して三栄はいい会社だったなと今でも思っています。