少し前にサイトの資料として「日本怪奇名所案内」という、全国の心霊スポットを紹介する本を購入しました。
1976年出版の本ですが、せっかく購入したので幾つかスポットを紹介してみたいと思います。
父親に殺された女の子の幽霊(青森県)
青森県の川内町、現在のむつ市の怪談です。
県道に幽霊が出るという話ですが、その幽霊が「中村かよ」という小学校五年生の女の子である事が分かっています。
彼女は父親に保険金目的で轢き殺され、事故現場周辺で小雨の夜に泣いているそうです。
その姿は後ろ向きで、事故で傷ついた顔を見せたくないのだろうと噂されています。
ところでこの情報を取材した記者は、幽霊が出る場所として川内小学校近くのお地蔵さんの居る場所を挙げています。
地元の人がかよちゃんの為に建てたものですが、事故現場よりは通っていた小学校の近くがいいだろうとその場所を選んだようです。
検索してみると川内小学校は事故当時は第一と第二の2つに分かれていたことがわかりました。
しかし幸いにもどちらも災害時の避難場所に指定されているので場所は確認出来ました。
本文中から確認できる条件は、
・事故現場の県道からそう遠くない
・川内小学校が見える
・裏に墓地があり、卒塔婆が見える位の距離
まず第一川内小学校跡
第一の方は住宅や商店の立ち並ぶ場所にあります。
学校が小高い場所にあるので、学校が見えるという条件を満たす場所が難しいです。
そして墓も見当たりません。
続いては第二川内小学校跡。
第二の方は見晴らしもよく、学校が見える場所に地蔵を建てるという条件はクリアできます。
更に墓地もあります。
ただし肝心の地蔵が見当たりません。
1976年の本なので、現在に至るまでに撤去されてしまった可能性も考えられます。
もしくは違う場所なのか。興味がある方はストリートビューから探してみてくださいね。
近所の人が恐れる魔の踏切(埼玉県)
東武伊勢崎線の草加駅と松原団地駅(現・獨協大学前駅)の間の踏切にまつわる怪談です。
そこで獨協大学に通う女学生が刃物で刺されて殺害されました。
事件後に血みどろの女性の幽霊が見られるようになりました。
ここを霊照会の教祖である鶴田照子さんと、その夫の正起さんの二人がテレビの企画で訪れました。
終電も終わった午前二時に招霊を実施。
なんと本人の霊が現れ、踏切の遮断器の棒を折ってしまったのだとか…。
場所は獨協大学前駅に近い踏切ですが、残念ながら現在は高架工事が行われていて当時の場所を見つけることは出来ませんでした。
自殺名所「錦ヶ浦」の怨霊(静岡県)
静岡県熱海市の観光地である錦ヶ浦についての怪談。
市内のタクシー運転手が若い二人の女性客を錦ヶ浦で乗せました。
二人は行く先を沼津とだけ伝え、そのまま黙って走り始めました。
しかし普段の倍の時間が経っても十国峠に出ません。おかしいと思っていると、熱海市の火葬場の無縁仏を収める納骨堂に着いてしまいました。
慌ててバックしようと後ろを振り向くと、女性二人の姿が消えていたというのです。
自殺をした人が納骨堂へ向かおうとしていたのでしょうか。
…と、長くなってきたので今回はここまで。
今回紹介したお地蔵さんですが、静岡出身の棟方志功のイラストを元に作ったという逸話も紹介されています。
なんとか見つけ出したかったのですが、とても残念です。
ではまた徐々に追加していきましょう。
この本の他のスポットについてはタグの「日本怪奇名所案内」をご確認下さい。